58年の歴史最古大塚バッティングセンター閉店へ惜しむ客続々20年通った人ももっと知りたい(2023年6月27日)

58年の歴史最古大塚バッティングセンター閉店へ惜しむ客続々20年通った人ももっと知りたい(2023年6月27日)

58年の歴史 “最古”大塚バッティングセンター閉店へ 惜しむ客続々…20年通った人も【もっと知りたい!】(2023年6月27日)

 1965年創業、現存する施設では日本最古と言われる「大塚バッティングセンター」が30日、58年の歴史に幕を下ろします。最後の週末、施設には別れを惜しむ多くの人が訪れました。

■「1ゲーム300円」良心的な価格を維持

 週末、順番待ちができるほどのにぎわいを見せていたのは、東京・豊島区にある大塚バッティングセンターです。

 60代:「6、7年ぶりですかね。前の職場が近かったので」
 50代:「30、40年ぶりかもしれないです」

 久しぶりに訪れた人が多くいた理由とは…。大塚駅から歩いてすぐの場所にある大塚バッティングセンターが、今月末で58年の歴史に幕を下ろすことになりました。

 レトロな看板が目を引く大塚バッティングセンターの創業は1965年ごろで、現存するバッティングセンターの中では日本最古とも言われています。

 1965年といえば、東京オリンピックの翌年で、高度経済成長期真っただ中の時期でした。プロ野球では王氏・長嶋氏らの活躍により巨人が日本一になり、その後、1973年までV9を達成します。

 それから、およそ60年…。野球ファンや地域の人から愛され、大塚のランドマークとして存在してきたバッティングセンターは、地域の子どもたちにとって、楽しい遊び場でした。

 20年以上通う28歳:「小学校の時から野球やっていたので、その時の練習とか。妹もソフトボールやっていたので、妹と遊びに来たりしました。夏休みになると、夏休み限定で1000円打ち放題やっていて。一緒にやっていくうちにどんどん妹の方がうまくなっていって、悔しかったのを覚えています」「いつまで経っても、階段を一生懸命上ってきた夏の日とか、色々な思い出があります。本当にすごく寂しくて、30日には妹ともう一回来ようかなと思っています」

 現在も1ゲーム300円で、1000円を払えば4ゲーム分をお得にまとめ買いができます。また、小学生以下は1ゲーム200円と、昔ながらの良心的な価格を維持してきました。

■映画などでも登場 ロケ地巡りの女性客も

 これまで映画やドラマの舞台としても度々、登場しました。近年はレトロブームやロケ地巡りで、女性同士で訪れる客も多かったといいます。この日も、女性客の姿が見られました。

 千葉からロケ地巡りでやって来た親子:「ドラマ内で使われていたので、最後だということで来てみました。(打席BOX)4と書いてあったので、この辺だと思います」

 ドラマで使われていた打席は、店内最速の130キロでした。

 親子:「(Q.体験した?)(130キロ)さすがに無理だと思って、やっている人を見ていました」

■自身が父親となり…子どもと訪問

 店内では80キロ台から打つことができ、初心者から経験者まで、幅広い層が楽しむことができます。子どもが大きくなるにつれて、速い球を打てるようになり、成長を確認できる場でもありました。

 毎週通う親子:「最初は一番奥の80キロから、彼(息子)はスタートしたんですよ。徐々に、今これ100キロで打っているんですけど、成長に合わせて、すごくそういった意味で、息子の成長を見ていたので、すごく悲しくて」「ここでずっと成長してきたんで、すごく残念です」

 「いつか子どもが130キロの球を打つ姿を見てみたかった」と、父親は寂しげに語りました。

 「今月30日に閉店」との情報を聞きつけ、店には別れを惜しむ多くの人の姿が見られました。

 30年以上ぶりに訪れた男性(45):「45歳なので、30年以上前ですね。小学校のころに来たことがあった。終わるっていうことで、最後にもう一度見ておこうかなと思って来ました。子どもを連れて」

 父親に連れてきてもらった思い出の場所を、今度は自分が父親となって再び訪れました。

 「最後にもう1打席」と、はるばる山梨から来た男性もいました。

 山梨から来た40代:「最後だから、なんとか今月もう一回、ここでやりたいなと思って、来させてもらいました。東京といえばここぐらいの、本当に懐かしい。良い場所だったので、終わっちゃうのはさみしいですね」

 男性にとっては、子どもと通った思い出の場所だといいます。

 山梨から来た40代:「バットを握り始めたばかりの子どもが、ここで打って楽しそうだった顔が忘れられないですね。親子の野球をつないでくれた場所って感じですね」

■なぜ閉店? 58年の歴史に幕

 たくさんの人の思い出とともに歩み続けてきた58年の月日。なぜ、ピリオドを打つことになったのでしょうか?

 経営会社:「経営会社に後継者がおらず、業種としても将来性がないと判断し、お客様や株主など関係各位にご迷惑をかける前に、まだ十分な余力のあるうちに廃業するのが最善と判断した次第です」

(「グッド!モーニング」2023年6月27日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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