不明の潜水艇捜索救助のカギは専門家潜水艇が海中を漂っていれば(2023年6月21日)

不明の潜水艇捜索救助のカギは専門家潜水艇が海中を漂っていれば(2023年6月21日)

不明の潜水艇 捜索・救助のカギは? 専門家「潜水艇が海中を漂っていれば」(2023年6月21日)

 現場から“何かをたたく音”が聞こえたというなか、「タイタニック号」の観光ツアーで消息を絶った潜水艇を救助することができるのでしょうか?水難学会の斎藤秀俊会長に伺いました。

■「海底に沈んでいる」「海中を漂っている」…どちらが位置特定しやすい?

 斎藤会長によりますと、潜水艇が海の中を漂って浮いている状態であれば、救助できる可能性が高くなるということです。

 まず、「潜水艇が海底に沈んでいる場合」と「海中を漂って浮いている場合」で位置を特定する難しさが大きく変わってくるそうです。

 どちらにしても、音波の反射で形などを捉えるソナーでの捜索が行われます。

 潜水艇が海底に沈んでいる場合は、海底の凹凸と潜水艇の形との違いを判断するのが難しいということです。ですから、位置の特定に時間がかかるということでした。

 一方で、潜水艇が動けなくなっても海中を漂っている場合もあるそうです。この場合ですと周りに障害物が少ないので、音波の反射で位置をピンポイントで特定しやすいということです。

■「海中を漂っている」場合…細かい作業が不要で引き揚げしやすい

 位置を特定した後、引き揚げ作業に入りますが、引き揚げ作業に関しても「海中を漂って浮いている場合」の方が作業しやすくなるということです。

 潜水艇が海底に沈んでいる場合は、海底と潜水艇の間にロープを通すなど、細かい、人間による作業が必要となってきます。これは最新技術でも現実的ではないそうです。

 一方で、海中を漂っている場合は、海底と潜水艇の間にロープを通すなどの細かい作業は不要となってきます。

 水中ロボットを使用して網で引き揚げることもできるということです。

 ですから、海中を漂っている方が作業がしやすいということでした。

(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2023年6月21日放送)
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