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システム導入も…信頼性に疑問の声 マイナ保険証 医療現場のいま(2023年6月19日)
これまでの保険証を来年秋で廃止して、マイナ保険証に一本化する法案が今国会で成立しました。
しかし、17日・18日に行われた共同通信の世論調査では『撤回するべき』と『延期するべき』が合わせて7割を超えています。利用する側だけでなく、対応を求められる医療現場からも不安の声が上がっています。
京都市で地域密着で多くの患者を診察してきた坂本誠医師(70)。2つの診療所のうち1つを閉めることに決めました。引き金になったのは去年6月、政府が示した“マイナ保険証を利用するためのシステム導入の義務化”です。
坂本誠医師:「コンピューター、全くできない人間なので、ワクチンの注文にしろ、色んなコロナに関わる医療の方針を政府が出したが、ついていくのがやっと。友だちと電話しあいながら、やっと軌道に乗せた」
省令の改正も行われ、導入しない医療機関は、最悪、保険医療機関の資格を取り消される可能性もあります。
導入して終わりではなく、システムの維持やセキュリティー管理も必要となり、費用がかかります。あと5年は続けていきたいと考えていた坂本医師でした。
坂本誠医師:「本当はマイナンバーカードがあって、保険証も使える、両立システムが一番いい。遠くは、神戸から1時間半かけて来る患者もいる。診療情報の手紙を書いて(別の病院に)行ってもらうようにしています」
当初、政府は今年4月までの導入完了を目指していました。ただ、在庫不足などで間に合わない施設も多く、遅くとも9月までに完了するよう“経過措置”が取られています。
「マイナ保険証」を使って診療を行うには、さまざまな準備が必要です。
連日、システムの提供業者は、作業に追われています。この日は3時間かけて、病院内のシステムと連動させる工事を行いました。
ジェイ・メディックの酒井陽一郎代表:「マイナンバーカードにひも付いた保険の情報、住所とか枝番もそこで確認できる。わざわざ何回も何回も同じ情報を入力する必要なく、ボタン1つで問い合わせたら、ものの数秒で答え(資格情報)が返ってくる」
保険の確認が一瞬でできるという便利さもありますが、懸念もあります。
白畠内科・白畠伸宏院長:「マイナ保険証の情報が間違っている。それが問題になっている」
ジェイ・メディックの酒井陽一郎代表:「本当はデータがきちんと登録されていれば、そんなこと心配せず、本来、あるべき運用にまわるはずなんですけど、一番、防御する策はアナログに戻るようですが、必ず保険証も持っていてください」
こちらのクリニックでは、情報の信憑性が確保できるまで本格的な運用は始められないといいます。心配なことはほかにもあります。
白畠内科・白畠伸宏院長:「後輩のクリニックで、ネットワークエラーで、資格確認が使えなくなった」
ジェイ・メディックの酒井陽一郎代表:「午前中、マイナンバーカード、読み取り機の通信エラーが4件」
白畠内科・白畠伸宏院長:「出たら(診療)止まりますよね」
情報の正確性だけでなく、“機械のエラー”も懸念される現状を提供する側はどう見ているのでしょうか。
ジェイ・メディックの酒井陽一郎代表:「エラーがこんな出てきて、システムの信頼性まで傷つくと、すごく、そこが残念。仕組み自体はいいものを、僕たちは入れていく立場。粛々とやっていく」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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