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“88歳の暴走車”事故の一部始終…交通事故鑑定人が検証「踏み間違えの可能性は低い」【羽鳥慎一モーニングショー】(2023年6月13日) #shorts
奈良県で起きた事故。88歳の男性が運転する車が暴走した瞬間の映像です。乗用車5台が絡む事故で、暴走した車の助手席に乗っていた90歳の女性が亡くなっています。
■事故に巻き込まれた男性「危機一髪だった」
車5台が絡む事故が発生したのは、6月9日午前11時前。奈良県大和高田市の国道です。
交差点で右折レーンで信号待ちのために止まっていた車に、対向車が突っ込んで衝突するという事故がありました。
事故の一部始終を捉えたドライブレコーダーの映像です。
交差点で右折待ちをする車。次の瞬間、猛スピードで車列に衝突します。先頭で右折待ちしていた車は、衝突の勢いで反転し、フロント部分が大破。白い煙を上げています。
突っ込んだ車は、その勢いで左車線を走行する車に衝突。その後も、右折待ちの車列に突っ込み、ようやく停止しました。突っ込んできた車のフロント部分や左側面は大破しています。
この事故を起こした車の運転手は、奈良県大和高田市に住む88歳の男性でした。
被害者男性:「1台だけが暴走していて、他に車はなかったですね」
こう話すのは、左車線を走行し、事故に巻き込まれた男性です。
被害者男性:「ドラレコのデータ見て。危機一髪だったなと、後から思い返したんだけど」
男性の車のドライブレコーダーにも、事故の一部始終が捉えられていました。
右折待ちの車列の横を直進していると、向かってくる車は全くスピードを落とすことなく、そのままの勢いで右折待ちの先頭車両に衝突。その後、男性が気付いた時には、自分の車に衝突していたといいます。
被害者男性:「(Q.スピードは?)緩めず、フルスピードできたという感じ。感覚的には、100キロ超えてると思いましたし。私は、30数キロで走ってましたよ。一応、ハンドルは回避操作したけど、意味がなかった」
とっさに、ハンドルを左に切りましたが、避けることはできませんでした。
後方のドライブレコーダーに映っていたのは、衝撃音とともに画面に現れる車。破片が至る所に散乱し、車の後部は黒く焦げたような跡があります。
リアバンパーもひしゃげ、タイヤも外れてしまっています。事故の衝撃のためか、サイドミラーが閉じ、ワイパーが動いたままの状態になっています。
被害者男性:「エアバッグが破裂するようなことは、初めての経験ですし。もう全損です。右側がぐちゃぐちゃで、タイヤももちろんパンクしてますし」
男性の車もフロントガラスには亀裂。車体は、大破しました。
■事故直後の様子「血だらけ」「ぼーっと…」
複数の車が大破しています。1台は、完全にひっくり返っています。
事故直後の現場は、道路をふさぐように軽自動車2台と乗用車2台が衝突した状態で止まっています。暴走した車の前方はえぐれてしまい、側面も剥がれてしまっています。
最初に衝突された白い軽自動車は、裏返しのままです。
右折レーンで待っていて衝突された他の2台も、車体の前方が原形を留めていません。
被害者男性:「ちょっと右手を打撲した程度で。不幸中の幸い。九死に一生とかよく言いますけど、そういう感じです」
88歳の男性ドライバーの事故直後の様子について…。
被害者男性:「男性運転手は、ガラスなんかで傷つけたようで、血だらけだったです。なんか、ぼーっとしてたような感じですかね」「(Q.意識はありそうな感じ?)ありそうだけど、もうショック状態ですかね。ほとんど動かなかったから」
この事故で5人が負傷。88歳男性が運転する車の助手席に乗っていた90歳の女性が亡くなりました。
■交通事故鑑定人 “踏み間違え”可能性は低い
事故のあった交差点ですが、前の道を見ても非常に交通量の多い道となっています。そして周りを見ると、高い建物はないので、見通しは非常に良い所です。
事故現場は交通量も多く、見通しの良いように見えます。暴走してきた側から、この道路を走行すると、多少カーブはしているものの、右折待ちする車をすぐに認識できます。
なぜ、事故は起きてしまったのでしょうか。
2つのドライブレコーダーを交通事故鑑定人の中島博史氏に検証してもらうと、今回の事故はブレーキとアクセルを踏み間違えた可能性は低いといいます。
中島氏:「(暴走車が)交差点で入るところで踏み間違えて、速度が出てしまったというような速度域ではないので。(交差点に入る)以前から、加速していたのではないかと思う」
中島氏によれば、高齢男性の車は交差点に入ってもブレーキを踏むことなく、時速80~100キロほどのスピードが出ていた可能性があるといいます。
中島氏:「高齢者で、コンパクトな乗用車で出すような速度域ではないと思う。一般道では怖くて出せない速度域」
一方で、高齢男性の車はスピードを出していたものの事故を回避する行動もとっていたといいます。
中島氏:「ゼブラゾーンに入った所で、少しハンドルを左に切っている。この角度がもう少し大きければ、自車線側まで戻れたかもしれないけれども。急ブレーキを掛けることができれば、これほど重大にはならなかった可能性はある」
88歳の男性は入院中で、警察は回復を待って詳しい事故の状況を調べる方針です。
(「羽鳥慎一モーニングショー」2023年6月13日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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