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刃物で刺した時は「気持ちは何もない」神戸の高校生殺害 遺族が元少年(30)に被告人質問
13年前、神戸市で男子高校生を殺害した罪に問われている元少年(30)の裁判員裁判で、遺族による被告人質問が行われました。元少年は刃物で刺した時の気持ちについて問われ、「気持ちは何もないです」と答えました。
亡くなった堤将太(当時16歳)さんの父・敏さん(64)
「なぜ将太はあなたに殺されなければならなかったのですか?」「刺した時はどんな気持ちだったんですか?」
元少年の被告(30)
「気持ちは何もないです」「自分が生きていて申し訳ありません」
ずっと遺族が抱いていた疑問を法廷で直接、被告の元少年にぶつける裁判が、8日行われました。
多くの人が傍聴券を求め、長い列ができた8日朝の神戸地方裁判所。
13年前、神戸市で高校2年生の堤将太さん(当時16)を殺害した罪に問われ、現在30歳になっている元少年は7日の初公判で殺意を否認。弁護側も刑事責任能力が完全にはなかったなどと主張しています。
8日行われた被告人質問では…。
弁護側「死んでしまうとは思いませんでしたか?」
元少年の被告(30)
「思いませんでした。追い払おうと傷つけようとしましたが、死んでしまう、痛い、血が出るとは全く分かりませんでした。想定外でした」
改めて「殺意はなかった」と主張しました。
また、事件の翌年、元少年が小学校時代の同級生に「人を殺したことがある」と打ち明けていたことについて、弁護側が質問すると。
元少年の被告(30)
「当時の私は、誰でも人を殺した経験があると思っていたので、悪いことをしたと考えていませんでした」
終始、淡々とした様子で語る元少年。
午後2時半すぎ、被害者参加制度を使って、亡くなった将太さんの父・敏さんが法廷で直接、元少年に質問しました。
被害者の父・堤敏さん(64)
「なぜ将太はあなたに殺されなければならなかったのですか?」
元少年の被告(30)
「17歳の時の私は、被害者(将太さん)が(自分の)家の近くまでやってきた不良グループの1人と考えてしまったためです」
敏さんとはほとんど目を合わさず、前を向き、か細い声で答える元少年。
一方、敏さんは鋭い目つきで元少年を見つめながらも、落ち着いた口調で質問を続けます。
被害者の父・堤敏さん(64)
「刺した時はどんな気持ちだったんですか?」
元少年の被告(30)
「気持ちは何もないです」
被害者の父・堤敏さん(64)
「将太の反応はどうでしたか?」
元少年の被告(30)
「表情は分からないです。反応は『痛い』という声を聞きました」
被害者の父・堤敏さん(64)
「あなたはそれで何を思ったんですか?」
元少年の被告(30)
「何も思いませんでした」
被害者の父・堤敏さん(64)
「被害者に声をかけるとしたら、どう言います?」
元少年の被告(30)
「経験できたであろう将来の良いことも悪いことも、全部自分のせいで絶たれてしまって申し訳ない」
被害者の父・堤敏さん(64)
「遺族である私たちを見て、どう思いますか?」
元少年の被告(30)
「……(長い沈黙)。自分が生きていて申し訳ありません」
これまでの遺族の苦しみなどについて問われると…。
元少年の被告(30)
「気持ちは経験しないと、分かりたくても分からないのが…。自分は愚かだと思います」
被害者の父・堤敏さん(64)
「答えになっているのか、答えになっていないのか分からないですけれども、もう今日はいいです。ありがとうございました」
12日には遺族5人からの意見陳述などが予定され、判決は23日に言い渡されます。
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