難民審査 一部の参与員に集中 他の参与員から疑問の声「誰がそういう操作しているのか」|TBS NEWS DIG

難民審査 一部の参与員に集中 他の参与員から疑問の声「誰がそういう操作しているのか」|TBS NEWS DIG

難民審査 一部の参与員に集中 他の参与員から疑問の声「誰がそういう操作しているのか」|TBS NEWS DIG

外国人の収容や強制送還のルールを見直す入管法改正案をめぐり、与野党の対立が激しくなっています。改正の前提となったある国会発言に疑問の声がでています。

立憲民主党 石橋通宏 参院議員
「人権を守る気のない斎藤法務大臣は、即刻、その任から退いてもらうしかありません」

入管法改正案をめぐり、立憲民主党がきのう提出した法務大臣の問責決議案は、与党などの反対多数で、きょう否決されました。

ここまで改正案の審議が紛糾した理由のひとつは、難民申請した外国人の強制送還を可能にする規定です。現在の法律では、外国人は難民申請をしている間、強制送還されることがありませんでしたが、改正案では送還逃れを防ぐため、3回目以降の申請では新たな資料を出さない限り、強制送還の対象となることになります。

政府が法改正を行う根拠のひとつとしているのが、難民審査を行う専門家のある発言でした。

難民審査参与員 柳瀬房子氏
「入管として見落としている難民を探して認定したいと思っているのに、ほとんど見つけることができません」

政府の難民審査参与員であり、「難民を助ける会」の柳瀬房子氏。難民として認めるよう申し立てた外国人の審査では、「ほとんど難民を見つけることができない」と発言しました。

しかし、別の参与員はこう証言します。

難民審査参与員 北村泰三 中央大学名誉教授
「それは多分、私の経験とは違うと思います」

中央大学の北村名誉教授。審査した外国人の中には、保護すべき難民が一定数いたと話します。また、北村氏は柳瀬氏の「審査件数」にも疑問を呈しました。

参与員は総勢100人以上で、3人1組で難民審査に当たりますが、北村氏は年間10件程度。ところが今回、国会の審議で柳瀬氏が年間1000件以上もの審査に関わっていることがわかりました。

入管庁はこの理由について、柳瀬氏が難民と認められる可能性が低い申請を書類中心で審査する「臨時班」にもいるためだとしています。

難民審査参与員 北村泰三 中央大学名誉教授
「(柳瀬氏の処理件数は)ちょっと信じられない数というしかないと思いますね。誰がそういう操作をしてるのかなということは、ちょっと疑問に思いましたね。そういうもの(臨時班)があるっていうのも、ちょっと納得はいかなかった。簡単に臨時班でさっさと迅速に処理してしまっていいのかと。これはやっぱり、人の命の問題ですので」

政府の難民認定の透明性や、「難民がほとんどいない」という改正の根拠に寄せられる疑問。与党側はあすの委員会で法案を採決する方針です。

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