G7首脳ら原爆資料館へ 大下容子取材 元館長の思い(2023年6月1日)

G7首脳ら原爆資料館へ 大下容子取材 元館長の思い(2023年6月1日)

G7首脳ら原爆資料館へ 大下容子取材 元館長の思い(2023年6月1日)

1945年8月6日、広島。
原爆投下によって日本は唯一の被爆国となった。

あれから78年。
G7の首脳たちは19日、原爆資料館を訪れた。
原爆資料館の中で各国の首脳と言葉を交わした被爆者の小倉桂子さんはこのように語った。

「絶対に核を人を脅したり威嚇のために使ってほしくない。この地球上に核がないこと出来るだけ早くそのために頑張ってほしいと私は申し上げた」

番組では、今回のサミットに特別な思いを抱く人物を訪ねた。

(大下アナ)
「ご無沙汰しております」
(原爆資料館元館長 畑口実さん)
「7年前?」
(大下アナ)
「そうです。2016年以来で」

原爆資料館の元館長である、畑口実(はたぐち・みのる)さん。
2016年、アメリカのオバマ元大統領が広島を訪れた時も大下アナが取材し、被爆した畑口さんの父親の遺品が展示されている原爆資料館を案内してくれた。

(原爆資料館元館長 畑口実さん)
「私の父が当時、身に着けて仕事に行った。懐中時計とベルトのバックルです」
「父は広島駅まで行って、仕事をやり始めたところだったと思います」

畑口さん自身も、母親の胎内で被爆していることから、「最後の被爆者」と呼ばれている。

(大下アナ)
「世界が核の脅威にさらされる中での、広島での開催、どのように見ている?」

(原爆資料館元館長 畑口実さん)
「核なき世界を目指す広島、この地でサミットを開催できたということはよかったと思う」

その一方で、およそ40分間という首脳の視察時間に関しては…

(原爆資料館元館長 畑口実さん)
「全体としてはちょっと短かったかなと、そういう印象を持っている。」
「私も9年間資料館の館長をしていた関係で世界の要人を案内したが、案内するだけで、だいたい50分から1時間案内して、ときどき私の体験、そういったのを交えて案内して、やっと被爆の実相が相手の胸に伝わったかなと」

さらに畑口さんには、各国の首脳に是非とも訪れてほしかったと感じる場所があるという。

(原爆資料館元館長 畑口実さん)
「ちょうど川の向こうに… 20~30メートル向こうに」
「まさに供養塔の塔がちょうどここから見えるところですね」

平和公園内にある原爆供養塔だ。
身元不明や引き取り手のない遺骨など、およそ7万柱の遺骨が納められているという。

(原爆資料館元館長 畑口実さん)
「ここでお参りするたびにひょっとしたら父もここに眠っているのではないかなというそういう思いでお参りしております」

畑口さんは、この供養塔が広島の原爆の原点だと話す。

(原爆資料館元館長 畑口実さん)
「被爆の実相を肌で感じて見て死没者の慰霊を献花して帰られたわけですから、この広島に来たのが何だったのか、そういったのを持ち帰って、各国も核軍縮・核廃絶に向かって動いてもらいたい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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