【教員の感染】感染経験した教員に聞く現場実態『自習プリント渡し教科外の先生が一緒に…フル稼働』(2022年2月15日)
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、夫婦ともに教員だという大阪府内に住む42歳のAさんからメッセージをいただきました。
【Aさんからのメッセージ】
『夫婦とも教員で、夫は公立高校3年生の担任、私は公立中学で3年生を教えています。先日4歳の娘と私が陽性となり、夫は濃厚接触者に。夫は学校側から“いつ戻れるのか”と聞かれるなど、ものすごく疲れた様子でした』
今回このAさんにリモートで話を伺いました。
(Q2月は学年によってはセンシティブな時期ですよね?)
「入試がありましたので、本当に復帰していいのかなっていうのが心配で。でも保健所から連絡は私の場合はなかったので、(濃厚接触者となった)主人は高3の担任ですので、それこそ成績、卒業認定とかそういうので。高校の管理職の先生も、主人をいつ復帰させたらいいのかわからない。ちょっと追い込まれていましたね」
結局、保健所から連絡はなく、国の基準に従って療養した後、2人とも学校の判断で職場に復帰したといいます。話を伺うと教育現場はギリギリとも言える状況でした。大阪府内の公立中学で数学を教えるAさん。今年1月末に4歳の娘とともにコロナ陽性となりました。
(Q先生の感染、または先生が濃厚接触者、こういった状況が増えていくと、学校の教員も人不足になっているんじゃないですか?)
「きょうも実際に先生1人がお子さんが陽性になったので1週間お休みになるとか、多かったら5~6人ぐらいの先生がいらっしゃらなかったんじゃないかな」
Aさんが勤める中学校では教科によって担当する教員が2人しかいないこともあるそうです。
「うちの学校は小規模校なので、(教員の休みが相次ぐと)自習課題みたいなプリントを渡して教科外の先生が一緒にやるとか。少ない先生たちで寄せ集めて。しかも給食指導もしなければいけない。先生たちはフル稼働でいらっしゃる」
忙しい中でオンライン授業の実施も増え、負担に感じる教員もいるといいます。
「こちらの方も努力はもちろんしているし、研修会とかも私たちも受けてはいるんですけれども、どうしてもできる先生とできない先生の差が出てしまうので」
さらに今後懸念されるのが学年末の成績付けです。大阪府の公立高校受験(一部除く)では中学の成績を基にした調査書も入試に影響しますが、この後3学期のテストで多くの生徒が休んだり学級閉鎖になったりすると、中学1年生や2年生の成績付けに問題が出かねないというのです。
「私、数学の先生なので、1学期だったら計算問題、2学期だったら図形、3学期だったら資料とか確率、数学の種類が違うんですね。だから(生徒の中には)計算はできるけど図形はできない、でも確率はできるかもしれないと。3学期で挽回できたはずなのに受けられなかったから1~2学期の合算の成績になりますねっていうと、保護者から“どう対応していくんですか?”と言われるのが、やっぱり不安かな」
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