東海道線が貨物線に“誤進入”…“信号間違え”武蔵小杉駅に 1万5000人に影響(2023年5月24日)
23日朝、JR東海道線の電車が誤って貨物線の線路に進入するトラブルが起きました。列車に乗り合わせた男性に、当時の状況を取材しました。
■乗客も驚き「30年で初めて」
先頭車両に乗っていた男性:「珍しいなと、30年近く乗っているが初めて」
こう話すのは、トラブルに居合わせた50代の男性です。駅の手前で突然停止した通勤電車。しかし、その後、信じられない事態に…。
先頭車両に乗っていた男性:「列車がつかえているのかな程度で、一番はじめは(思っていたが)、大船駅、横浜駅、川崎駅は止まらず、武蔵小杉駅、品川駅に向かうと案内」
トラブルが起きたのは23日午前6時半ごろ、神奈川県鎌倉市にあるJR大船駅近くで、上りの東海道線が誤って貨物線に進入しました。
直後に運転士が気付き、停止して指令所に連絡しましたが、通勤時間帯で列車の本数が多く、後続列車も近付いていたため戻ることができず、そのまま貨物線を進むことになったのです。
車内には、乗客およそ2000人がいました。
■普段止まらない武蔵小杉駅に
先頭車両に乗っていた男性が撮影した映像では、本来止まるはずだった大船駅のホームから離れた線路を電車が走っています。
そもそも、この電車は大船駅から戸塚駅、横浜駅、川崎駅を通り、品川駅へと向かう予定でした。しかし、実際に走ったルートは大きく違っていました。
衛星写真を見ると、貨物線はしばらく東海道線と並走していますが、東戸塚駅の先で分岐。さらにたどると、画面から消えます。
先頭車両に乗っていた男性:「途中のトンネルは、ずいぶん長かった気がする」
実は、ここから電車は長いトンネルに入る貨物列車専用のルートへ。相鉄線の羽沢横浜国大駅付近で、いったん地上に出た後、再びトンネルに入り、鶴見駅付近でまた地上に出ます。
東海道線と並びますが、ホームがないため駅には止まれず、およそ30キロ離れた横須賀線の武蔵小杉駅まで、ノンストップで走り続けることになったのです。
結局、通常通る大船駅、戸塚駅、横浜駅、川崎駅の4つの駅に降りられなかった乗客およそ600人は、普段は止まらない武蔵小杉駅で別の電車に乗り換えることになりました。
この時、武蔵小杉駅のホームにある案内板には、普段決して表示されることのない「東海道線」の文字が表示されていました。
■原因は“信号間違え”
一体、なぜ客を乗せた電車が、貨物列車の線路に入るという異例のトラブルが起きたのでしょうか?
JR東日本によりますと、原因となったのは大船駅のおよそ1キロ手前にある信号機。貨物線に向かう信号を、運転士が駅へ向かう信号と見間違え進んでしまったということです。
この影響で、東海道線などで最大30分程度の遅れが出て、乗客およそ1万5000人に影響が出ました。
JR東日本は、運転士から当時の状況を聞くとともに、信号機の表示についても調査しています。
(「グッド!モーニング」2023年5月24日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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