何が?“自宅から大声”通報前に聞いた人も 市川猿之助さん搬送 回復待ち事情聴取へ(2023年5月19日)

何が?“自宅から大声”通報前に聞いた人も 市川猿之助さん搬送 回復待ち事情聴取へ(2023年5月19日)

何が?“自宅から大声”通報前に聞いた人も 市川猿之助さん搬送 回復待ち事情聴取へ(2023年5月19日)

 歌舞伎役者の市川猿之助さん(47)と両親が18日、自宅で倒れているのが見つかり、まもなく両親の死亡が確認されました。猿之助さんは、命に別状はありません。警視庁は、猿之助さんの回復を待って事情を聴く方針です。

■市川猿之助さん搬送…一体何が?

 閑静な住宅街を行き交う大勢の捜査員。18日午前、東京・目黒区の自宅で、歌舞伎俳優の市川猿之助こと、喜熨斗孝彦さんが両親と共に倒れているのが発見されました。

 猿之助さん(2020年):「皆様に久しくご覧いただけなかった歌舞伎を見ていただく喜びを少しでも味わっていただきたく、役者は精進するのみでございます」

 歌舞伎界にとどまらず、映画やドラマなどに数多く出演し、活躍してきたトップ俳優の市川猿之助さん。その自宅で何があったのでしょうか。

■両親は死亡…猿之助さんは意識もうろう

 異変があったのは18日朝のことでした。猿之助さんのマネージャーが自宅に迎えに行きましたが、応答がないため家の中に入ると、信じられない光景が広がっていました。

 2人のマネージャーは倒れている猿之助さんと両親を発見。「迎えに行ったら意識がもうろうとしている」と119番通報しました。

 その後、救急隊が駆け付けましたが、午前10時35分、猿之助さんの母親(75)は現場で死亡が確認されました。父親である市川段四郎さん(76)は、意識不明の重体で発見され、その後搬送された病院で死亡が確認されました。

 猿之助さんは命に別状はありませんが、搬送時、意識がもうろうとしていたといいます。

■近隣住民「自宅から大声」

 町内会長は緊迫する現場の状況を目の当たりにしていました。

 町内会長:「救急車が3台いったんで。3台も救急車出てどうしたんだろうって。10時半ごろかな」「(Q.猿之助さんのご家族との付き合いは?)お祭りの時は奉納いただいたりとかそういう感じです」

 近隣住民:「奥様は近所ですから、顔見知りでごあいさつはしたことあります。いつもきれいにしてらっしゃる、きちんとした人だとお見受けしております」「(Q. 死亡したと伝えられていますが)ええ、そうなんですか。ご両親がですか?それはびっくりいたしました」

 搬送の様子を見ていたという人は、次のように話します。

 近隣住民:「(酸素)マスクして意識なく運ばれてきて、すぐ後に猿之助さんが(酸素)マスクして、おそらく意識ないのかな。運ばれて搬送されていきましたよ」「(Q.どういう表情をしていたか)ぐったりしていた」

 通報がある前に大声を聞いたという人もいました。

 近隣住民:「なんか皆でわーわーわーって。しばらくしたらその声がなくなっちゃったから」「(Q:何時くらい?)9時くらいじゃないの。今思うとね、なんできゃあきゃあと。やたらにぎやかだなと思っていた」

■両親はきょう司法解剖

 猿之助さん(去年9月):「(Q.1年後、5年後、10年後見据えていることは?)気付くと自分ではそういう意識はないんですけど、毎月のように歌舞伎座出てて、世代交代っていうのをいやが応でも感じるわけですよね。自分も頑張りながらバトンタッチしていくって非常に難しいんですけど、それやっていきたいです」

 猿之助さんの自宅では一体、何が起きていたのでしょうか。

 猿之助さんの自宅は地上2階、地下1階の構造で、猿之助さんは半地下になっている自分の部屋で発見されました。

 両親は2階のリビングで頭をそろえて、あお向けになって倒れていました。2人にはなぜか、首から下に掛け布団が1枚掛けられていたといいます。

 捜査関係者によると、3人に目立った外傷はなく、家の鍵は掛かっていませんでしたが、荒らされた形跡はなかったといいます。

 鑑識は家の中だけでなく、玄関の外や家の周辺まで入念に調べていました。

 父・段四郎さんと75歳の母の死因は分かっておらず、19日に司法解剖を行い、死因を特定するとともに、自宅の現場検証を行う方針です。

■体調回復待ち…事情聴く方針

 猿之助さんに一体、何があったのでしょうか。

 猿之助さんが見つかった自宅の地下では、スケッチ用のキャンバスに遺書とみられる文章が2、3行書いてありました。

 警察は自殺を図ったとみています。

 猿之助さんは搬送時、会話ができる状態でしたが、事情聴取に対して受け答えできる状況ではなく、回復を待って詳しい事情を聴く方針です。

■舞台は中止や代役で…ファン驚き

 今月3日から、明治座で自身が座長を務める舞台に出演していた猿之助さん。28日まで開催される日程で、18日の昼も公演が予定されていましたが、急きょ中止になりました。

 歌舞伎ファン:「ここに向かうバスの中で、ネットで見たんですよ。スーパー歌舞伎というのを見るのが初めてだったので、すごく楽しみにしてたんですよね」

 午後5時からの夜の部については、すぐには発表がなかったため、明治座にはチケットを持った多くの観客が駆け付けました。

 歌舞伎ファン:「4時から入れて5時から開演だよね」「(Q.ちょうど入れるくらいの時間?)そうそう、その時間で来た。今からだったらちょうどね、席はもう決まっているわけだから。泣かないでね」「泣かないけど、やだ…」

 歌舞伎ファン歴60年以上:「出掛ける時に皆に今から行くからねって言ったら『え!猿之助さんなんか大変みたいよ」って言われて。それからどうしようかと思ったけど、とにかく来るだけ。お友達と約束していたから来たんですよ。もう言葉が出ないですね。私は段四郎さんも知っているし、60年以上見ているからね、歌舞伎を。だからびっくり」

 多くのファンが待つなか、午後4時前、現場に動きがありました。

 スタッフが紙を張っています。明治座のスタッフと思われる人が観に来た人に説明をしています。取材していた番組スタッフの所へも…。

 劇場スタッフ:「マスコミの方にはこの紙をお配りしています」

 午後4時前に、スタッフの人から紙が配られました。「『市川猿之助奮闘歌舞伎公演』市川猿之助休演のお知らせ」と書かれています。夜の部に関しては、代役を立てて公演されることが分かりました。

 夜の部は、主演の猿之助さんに代役を立てて上演されました。公演を観た人は…。

 歌舞伎ファン:「素晴らしかったですよ、芝居としては見事なものです。ただ、猿之助さんではないです。猿之助さんは代えられません。猿之助さんは絶対に他の人が代われる人じゃないです」

 19日の公演については昼の部は中止、夜の部以降については、改めて発表するとしています。

■松竹コメント「痛恨の極み」

 公演を主催する松竹は、コメントを発表しました。

 松竹 広報部:「市川猿之助の状況等につきましては、現時点で弊社として詳細な情報を把握いたしておりません。弊社として状況をご説明させていだたける状況となりました際には、改めてお知らせいたしますので、ご理解賜りたく、何卒よろしくお願い申し上げます」

 猿之助さんの父親・段四郎さんが亡くなったことについては、次のようにコメントしています。

 松竹 広報部:「永年に亘りまして歌舞伎界を支えていただきました市川段四郎が、ご令室とともに突然ご逝去されましたことは弊社にとりまして痛切の極みでございます。謹んでご両名のご冥福を心よりお祈り申し上げます」

厚生労働省は、悩みを抱えている人には、1人で悩みなどを抱えずに「こころの健康相談統一ダイヤル」や「いのちの電話」などの相談窓口を利用するよう、呼び掛けています。
▼「こころの健康相談統一ダイヤル」0570-064-556
▼「#いのちSOS」0120-061-338
▼「よりそいホットライン」0120-279-338
▼「いのちの電話」0570-783-556

(「グッド!モーニング」2023年5月19日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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