【朝食】小麦高騰で…“価格安定”米の消費拡大へ　”ごはんのお供”も好調

【朝食】小麦高騰で…“価格安定”米の消費拡大へ　”ごはんのお供”も好調

小麦や卵、光熱費など様々なものの値上がりが飲食店や家計を直撃しています。中には、価格の上がったパンを食べる回数を減らすため、ごはんを増やしたという家族も。一方、米の価格は安定しているということで、「ご飯のお供」の売り上げが好調のようです。

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朝食のビュッフェでにぎわう千葉・浦安市の「東京ベイ東急ホテル」。洋食と和食約60種類から選べるメニューに迷ってしまいそうです。（6月1日からメニュー内容変更）

宿泊客
「ごはんと和食、朝はこっちの方が好きかなって」

「私はパンです。ごはんだと、がっつりしちゃうので」と話す宿泊客に「きょうは何個食べている？」と聞くと、「3つです」と答えました。

ビュッフェは自由に好きなだけ選べるのが魅力です。しかし、ホテルにとって今、悩みの種になっているのが食材の高騰です。

東京ベイ東急ホテル　片之坂亨料理長
「小麦もそうなんですが、やはり輸入する食材ですね。そういったものが、非常に高騰して困っております」

そのため、東京ベイ東急ホテルでは、大量の食材を使う朝食ビュッフェでは今後、使用する量を工夫してメニューを作ることを検討しているといいます。

喫茶店でも、食材の高騰の影響が…。東京・杉並区にある「喫茶gion」のマスター・関口宗良さんは、「全部上がってます。上がってないものはないです」と話します。

喫茶店のウリの1つが、表面をカリッと焼いた厚切りのトーストや、サンドイッチなどの“モーニング”ですが、小麦粉や卵、光熱費などが上がった影響で、これまで90円でやってきたトーストセットなどを去年、10円値上げしたといいます。

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値上げの波が飲食店を直撃する中、家庭の朝食にも変化が出てきています。

街で、「朝はパン派」という人たちに、その理由を聞いてみると――

朝はパン派（40代）
「手軽に食べられるから」

朝はパン派（40代）
「パンがもともと好きなのと朝の時間忙しいのと、値段でかえられない」

それでも、価格の上がったパンを食べる回数を減らすため、ごはんを増やしたという家族もいました。

朝はパン派（40代）
「個数が1つ減ってたりとか、ちょっと（値上がりが）しんどいんですけど、大入りのパンを買って、大人はごはんにしたりする対策はしてます」

米の価格はどうなっているのか、都内の米店で話を聞きました。

スズノブ　西島豊造店長
「お米の価格は上がってないと言っていいでしょうね」

農林水産省の「米に関するマンスリーレポート」によると、2022年産の玄米60キログラムの取引価格は平均1万3865円でした。資材の高騰などもあり、2021年産（平均1万2804円）と比べて上がっているものの、ほぼ横ばい状態で“安定”しています。

スズノブ　西島豊造店長
「他のものは上がっていても、お米は秋までこの値段でいけると思いますので、小麦の業界には悪いですけど『ありがたいな』っていうとき」

価格が安定している今だからこそ、米の消費拡大につなげたいということです。

その需要をのばすためにも欠かせないのが――

ロフト　広報・田中寛子さん
「こちらが『ご飯のお供』のコーナーになります」

東京・中央区の「銀座ロフト」は、約100種類もの「ご飯のお供」を全国各地から取りそろえたといいます。去年の同じ時期に比べて売り上げは3倍以上となっていて、輸入小麦の価格高騰の影響で米の需要がのびているのではないかということです。

中でも、“白いごはんが何杯でもいける”というほど評判だというのが――

ロフト　広報・田中寛子さん
「『明太子なめたけ』こちらが一番人気になります」

他にもザクザクとした食感のふりかけや、1粒ずつ入った梅干しなど定番のものが売れていて、今後も種類を増やしていく予定だということです。
（2023年5月15日放送「news every.」より）

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