海外に盗品転売“闇ルート”か 日本では現金化困難(2023年5月13日)

海外に盗品転売“闇ルート”か 日本では現金化困難(2023年5月13日)

海外に盗品転売“闇ルート”か 日本では現金化困難(2023年5月13日)

今回注目されているのが海外での転売ルートの存在です。

犯罪ジャーナリスト・石原行雄さんが撮影したタイ・バンコクの映像には、露店に無造作に並べられたロレックスに見える腕時計が映っています。

石原さんによるとこうした露店で販売されているものは、ほとんどが「スーパーコピー」と呼ばれる偽物。
しかしこれらの商品を見ていると声をかけられるケースがあるといいます。

(犯罪ジャーナリスト 石原行雄さん)
「『じゃあ、ちょっとうちのお店紹介しようか?』というケースで、普通の相場よりも安い本物のロレックスを売るようなお店に案内されるというケースはある、なぜそういうルートで本物のロレックスが安いのかというと『盗品』だという」

もし今回の事件の犯人たちが逃げおおせた場合、約70本の腕時計はどのように処分されたのでしょうか?
日本国内での現金化は非常に難しいと言います。

(買取 大吉 銀座中央通り店 坂本店長)
「あまり大きい声では言えないのですが、慢性的にこういった盗品というのは発生しております」

銀座で高級腕時計などの買取を行っているこちらのお店によると盗品が持ち込まれるケースもあるといいます。
しかし通常、被害届が出てから数日以内に警察から情報が送られてくるため、盗品と気付かず買い取ってしまう可能性は低くなります。
さらに今回の事件では…

(買取 大吉 銀座中央通り店 坂本店長)
「同業の情報網の方からという形で、今回のよう70個というケースはなかなかないので、すぐに即日という形でリストが流れてきました」

事件翌日の午前中にはシリアルナンバーの入ったリストが回ってきたと言います。

(買取 大吉 銀座中央通り店 坂本店長)
「情報のスピードだったり精度というのが非常によくなっておりますので、なかなか国内で盗品を売却するというのは非常に難しいと思います」

海外では現金化が可能なのでしょうか?
香港の貴金属買取店が立ち並ぶ一角にある店を取材すると…

(ウィンファスト ウォッチ&ジュエリー 鄭華店長)
「データベースにその腕時計のシリアルナンバーが載っていなければ、価格を確定します。その後、その人の身分証明証を確認します。記録をしっかりとります」
「警察から毎日盗品リストがメールで送られてきます。そのリストを店のパソコンに保存します。長年、たくさんのデータを保存しています」

香港ではほぼ毎日、腕時計や宝石などの盗品リストが警察から送られてくると言います。

(ウィンファスト ウォッチ&ジュエリー 鄭華店長)
「盗品は香港とマカオにはあまり持ち込まれません。ほとんどはフィリピンやタイ、ベトナムとインドあたりに流れます」

(報告 瀧川リューベン)
「マニラのビジネス街に来ております、この街には時計や宝石を買い取るお店が立ち並んでおります」

番組では、フィリピン・マニラにある貴金属買取店に話を聞きました。

(香港の貴金属買取店A)
「盗品かどうかの判別はできません、本物であれば現金化します」

(香港の貴金属買取店B)
「海外の盗品であったとしても、持ち込んだ人が犯人かどうかは判断できません」

シリアルナンバーのリストなどによる注意喚起はなく、お店としては「本物」であれば買い取るといいます。

(犯罪ジャーナリスト 石原行雄さん)
「実は日本で盗品でしたと言われても、プロの鑑定士が見て『あ、これは絶対本物だな』っていうことが分かれば、それ買い取ってしまわれる可能性が非常に高いっていうことでもあります」

サタデーステーション 5月13日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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