「何を根拠に認めないのか説明を」いじめ調査記録“隠ぺい”めぐり被害者が市に要望書（2023年5月12日）
いじめ調査記録の“隠ぺい”問題で、被害者が神戸市に要望書を提出しました。
（被害児童だった男性）
「本当につらくて、１８年間苦しんできましたし、戦ってきました」
５月１２日に会見を開いたいじめ被害者だった男性（２８）。１８年前、神戸市立の小学５年生だった時に、同級生１３人から暴行を受けたり５０万円以上を脅し取られたりしました。
いじめをめぐっては、２００９年に大阪高裁が１３人全員のいじめ行為を認定し、加害児童の１人が謝罪文を送っていますが、神戸市教育委員会だけが「聞き取り調査が十分にできず、いじめがあったか判断できない」として、いじめを認めてきませんでした。しかし、去年になって、これまで「ない」とされてきた学校が当時作成していた調査記録が、教育委員会の内部で保管されていたことが発覚しました。
教育委員会の対応などを調査していた第三者委員会は５月１１日に調査結果を公表し、学校作成のいじめ調査記録を教育委員会が隠ぺいし、虚偽を重ねた「非常に悪質な行為」と指摘しました。
（第三者委員会 南部さおり委員長）
「教育委員会がその事実に向き合おうとしなかったという姿勢自体が非常に不誠実であったと考えております」
第三者委員会が“いじめの隠ぺい”を指摘しても、教育委員会は「故意にいじめを隠ぺいしていない」と主張しています。
被害児童だった男性は５月１２日に市に対して、教育長に直接説明を求める要望書を提出しました。
（被害児童だった男性）
「思い出したくもない期間がきのうやっと終わるんだと思ったんですが、教育委員会が隠ぺいを認めないですとか、そういう事実を目の当たりにし、きのうで終わらなかったんだと。認めないなら認めないで何を根拠に認めないのか、説明義務をしっかり果たしてほしいと思います」
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