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プーチン大統領が演説で“欧米批判” 戦勝記念日パレードに“ある異変”(2023年5月9日)
プーチン大統領が戦勝記念日の演説で欧米批判を繰り広げ、ウクライナへの軍事侵攻を続けていく姿勢を強調する一方で、パレードにある変化が起きていました。
■侵攻正当化…パレードには“異変”
現地の午前10時前、日本時間の午後4時前。屹立(きつりつ)する兵士らが埋め尽くす赤の広場にプーチン大統領が姿を現しました。旧ソビエト連邦による、対ドイツ戦勝記念日の式典です。オープンカーに乗ったショイグ国防相が各部隊を回り…。プーチン大統領にパレードの準備が整ったことを報告。それを受け、プーチン大統領が演説に臨みました。
ロシア・プーチン大統領:「こんにち、世界の文明社会は決定的な転換点にある。我が国に対して再び真の戦争が仕掛けられているのだ」
プーチン大統領が「特別軍事作戦」と称するウクライナ侵攻を始めたのは、去年2月24日。いまだ戦争を宣言することなく、すでに「作戦」は1年2カ月以上続いています。プーチン大統領にその終わりを見せる気配はありません。今回の演説でも戦争に巻き込まれたかのように主張しました。
ロシア・プーチン大統領:「西側のグローバリストの支配層たちは自らの優位性を主張し、人々をあおって社会を分断し、血生ぐさい紛争とクーデターを引き起こしている」
ウクライナ軍のドローンが捉えた東部の要衝バフムトの映像です。煙が至る所で上がり、町は破壊され尽くしています。一方的にロシアが攻め込んだ結果です。
クリチコ市長:「我が町への最も大規模な攻撃の一つでした。36機のカミカゼドローンが飛んできて、すべて防空システムにより撃墜されたものの、5人がけがしました」
7日から8日に掛けてドローン攻撃に見舞われた首都キーウ。当局によると、ロシアは9日もおよそ15発の巡航ミサイルをキーウに向けて発射しましたが、防空システムがすべて撃ち落としたと言います。
■“大幅縮小”戦力低下隠すため?
今回のロシアの戦勝記念日式典。これまでとは違う“異例尽くめ”の式典になっています。
今年のロシアの戦勝記念日。実に23の都市が恒例の行事を中止しました。「安全上の理由」としていますが、ロシア軍の戦力低下を隠そうとしているとの指摘もあります。また、モスクワのパレードも例年に比べて縮小されました。今回の式典、前日になり急きょ旧ソ連諸国の指導者たちの出席が発表されました。
笹川平和財団・畔蒜泰助主任研究員:「かつてソ連として我々は一緒に戦い、ナチスドイツに勝利した。改めていま、ここにこれらの国が集まっていることが非常に大事だ。ロシアは孤立していないと主張していると思う」
演説のなかには「中国」と「日本」に言及した部分もあります。
ロシア・プーチン大統領:「日本の軍国主義と戦った中国の兵士たちの功績を忘れないし、尊敬している」
■プーチン氏“孤立せず”式典で強調
笹川平和財団・畔蒜泰助主任研究員:「中国がロシア側に寄り添ってもらいたい。中国と一緒にアメリカ西側が独占し支配する、世界秩序を変えるということを意識した中国への言及だと思う」
ロシアの戦勝記念日は、第ニ次世界大戦でナチスドイツに勝利したことを祝う日です。プーチン大統領は、ウクライナのゼレンスキー政権を「ネオナチ」と決め付け、侵攻の口実をしています。
ロシア・プーチン大統領:「西側の目的は何も目新しいことはないが、我が国の崩壊と破壊だ。第2次世界大戦の結果をなしにすることだ。これがまさに今、ウクライナ国民が苦しんでいる大災難の理由なのだ。ウクライナ国民は人質にされたのだ」
■ゼレンスキー氏 ロシアと“決別”
ソ連の構成国だったウクライナでも同じ5月9日が戦勝記念日でしたが…。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「きょう、私は議会に5月8日を第2次世界大戦における対ナチスの戦勝記念日とする法案を提出した」
ゼレンスキー大統領は、戦勝記念日を1日前倒しして、ほかのヨーロッパ諸国と併せて5月8日にすることを議会に提案しました。明確にロシアと決別する姿勢を示しました。さらに…。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「我々はかつて戦い、今もなお戦っている。二度とほかの国を破壊したりさせないために、そして現代のロシアが復活させようとしている古い悪はナチズムが敗北したように打ち破られるだろう」
ゼレンスキー大統領は、プーチン政権こそがナチスと同じく敗北することになると強調しました。EU=ヨーロッパ連合の創設記念日でもある9日には、ヨーロッパ委員会のフォンデアライエン委員長がキーウを訪問。結束をアピールしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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