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特例承認の新型コロナ飲み薬 「併用不可」の薬も 医療現場は…
厚生労働省が特例承認した新型コロナ専用の飲み薬。早ければあさってから使用が始まります。この飲み薬は、一部の薬との「併用」が禁じられていることから、医療・調剤の現場では慎重に処方することが求められています。
今回、特例承認されたのは、ファイザーが開発した「パキロビッドパック」です。新型コロナ専用の飲み薬としては国内では2種類目で、政府は年内に200万人分の供給を受けることでファイザーと合意しています。
ウイルスの増殖を抑えて重症化を防ぐ高い効果が期待されている一方で…。
後藤茂之厚生労働相
「高血圧、高脂血症、不眠症などの治療に使われる薬で、一緒に服用できない薬、併用禁忌薬が多数あることから、審議会でも専門家から『慎重な投与が必要』とのご意見を頂きました」
今回の飲み薬は一部の病気の薬と併用ができません。万が一、併用した場合、身体に悪影響を及ぼす恐れがあるためです。
厚労省は、まずは全国およそ2000の医療機関での院内処方から始めて、今月28日以降は一般の薬局でも取り扱えるようにする方向で調整しています。
こちらの薬局では、一部の患者の自宅に薬を届けるサービスも行っています。
皆川玲奈キャスター
「今日は何軒まわられるんですか?」
東京都薬剤師会 犬伏洋夫理事
「今日は2軒、コロナ対応を含めると4軒」
今回の飲み薬は効果が期待されていますが、その調剤については慎重な対応が求められています。
皆川玲奈キャスター
「かかりつけのお医者さんとか薬局がある場合は、薬局側でこの薬飲んでいるんだと把握できると思うんですけれども、そうじゃないときが」
東京都薬剤師会 犬伏洋夫理事
「コロナの薬は全部の薬局が持っているわけではないので、今までその薬局に来たことがない患者が来ることが結構な確率である。そうなると一から何を飲んでいるのかをチェックするようにしている。お薬手帳を目の前にして読んでいるわけではないので、本当に電話で全て聞き取れているのかなという不安は常にあります。最後の砦だと思ってやっています」
一方、今回の飲み薬は発症して5日以内に投与する必要があるため、感染症の専門家は「医療体制をより強化すべきだ」と指摘します。
大東文化大学スポーツ・健康科学部 中島一敏教授
「『(有効な)薬が使えるよ』となると受診のインセンティブにもなる。そういう啓発は必要。体制を強化しながらいかに重症化するリスクを持った人が特に優先して診断できるような呼びかけとその体制を作る必要がある」
(12日18:16)
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