ＧＷで観光客戻り賑わい…の裏で「土産物」の欠品相次ぐ！？コロナ禍で製造元が廃業も（2023年5月1日）
ゴールデンウィークで賑わう京都ですが、“観光に欠かせないモノ”がピンチだといいます。
ついにゴールデンウィークがスタート。京都では５月１日、夏の風物詩である鴨川の納涼床が床開きし、さっそく賑わいました。コロナ前と変わらない活気が戻りつつある一方で、観光地にとって死活問題となりかねない事態が起きているといいます。
ゴールデンウィーク前の４月２７日。人気の観光地・清水寺周辺の土産物店をたずねると…。
（土産物店 大井秀民さん）
「人はたくさん増えてきました。でもちょっとあまり増えすぎても困ったことがあるんです。（Ｑ困ったこと？なんですか？）売れ筋の商品と言ったらこういう手ぬぐいとかなんだけど、発注をかけても言うた数字だけの納品は無理みたいやねん」
毎日、飛ぶように売れるという「手ぬぐい」。しかし、仕入れ先の問屋から思うように品物が入ってこないといいます。
（京都の土産物店 大井秀民さん）
「（Ｑ在庫あるように見えるが？）こんなん知れてるで。（Ｑどれくらいでなくなる？）こんなの３日くらいで全部なくなる。せやからこのゴールデンウィークどうしようかなと」
一番の売れ筋は…。
（京都の土産物店 大井秀民さん）
「四字熟語の手ぬぐい。英語で書いてあんねん。海外の人が買わはるねんけど、商品がないから隠してるねん。商品ありますか？って聞かれたらアイムソーリーノーノー！言うて」
問屋に電話で確認すると…。
（大井さん）「四字熟語とことわざもほしいねん。ありそう？」
（問屋）「四字熟語とことわざ…ちょっとまだ入ってきてないんじゃないかと思うんですけど」
（大井さん）「いつ頃とかはわからへん？」
（問屋）「ちょっとまた確認して返事させてもらいます」
結局、入荷の目途は立ちませんでした。こうした現象は他の店でも…。話を聞いたのは、嵐山の土産物店です。
（土産物店 石川恵介さん）
「後ろの列が全くないですね。格好悪いのでまとめてしまっていますけど、実はずっとここあったんですよ」
竹細工を扱うこちらの店では、箸や扇子など６０種類ほどの土産物の欠品が続いているといいます。
（土産物店 石川恵介さん）
「お箸を作っているところも廃業とか、コロナの中でもうやめますとか、そんなのもあって。だから追いついていないですね」
コロナ禍で土産物が売れず、しわ寄せを受けた製造元が相次いで廃業。観光が復活してきた現在は生き残った製造元に発注が集中していて、入荷に影響が出ているというわけです。
（土産物店 石川恵介さん）
「あれば売れたのに…。ましてやちょっと高価なものでも円安で外国の方に買っていただけるのに、そんなものも根こそぎないので、本当に残念。もったいないですね」
土産物店に品物を卸す問屋を取材すると、商品が入ってきていない状況がはっきりとわかります。
（電話対応をする卸売り業者の大継一弘さん）
「ないです、すいません。本当にないんです」
バックヤードにある在庫を見せてもらうと、在庫は通常の半分以下になっていました。
（卸売り業者 大継一弘さん）
「こんな状態で…。在庫がカラカラの状態で。本来は肩ぐらいの高さまで積まれ、全部ストックされている状態なんですけど。コロナもあけてということで頑張ろうという時に、せっかくなのに売る品物がない。それができないというのはちょっと心苦しいというところですね」
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