名刺の裏に書かれた「AKIHITO」の文字 皇太子時代の上皇さま“直筆サイン”に見る、フィリピンへの思い【皇室アーカイブ】(2016年1月放送)|TBS NEWS DIG

名刺の裏に書かれた「AKIHITO」の文字 皇太子時代の上皇さま“直筆サイン”に見る、フィリピンへの思い【皇室アーカイブ】(2016年1月放送)|TBS NEWS DIG

名刺の裏に書かれた「AKIHITO」の文字 皇太子時代の上皇さま“直筆サイン”に見る、フィリピンへの思い【皇室アーカイブ】(2016年1月放送)|TBS NEWS DIG

天皇・皇后両陛下は現地時間の午後3時まえ政府専用機でフィリピンのマニラに到着されました。

前回、両陛下がフィリピンを訪問されたのは、54年前。
皇太子時代の1962年11月のことです。

そのとき陛下はある人物の名刺の裏に直筆のサインを残していました。

エミリー・プリドさん73
「陛下は本当に快く、名刺の裏にサインしてくださいました。陛下の名前、AKIHITOと。本当に嬉しかったです」
         
「AKIHITO」と書かれた筆記体の文字。

サインを残した相手はフィリピン独立の英雄と言われる初代大統領アギナルド将軍の家族だったのです。そのときの陛下の思いは?

バルコニーに立ち多くの人々の拍手で迎えられる両陛下と将軍夫妻。このバルコニーは特別な場所でした。

「フィリピンの独立が宣言されたバルコニーに将軍御夫妻と共に立ったことは,誠に感慨深いことでありました。」

去年6月、来日したアキノ大統領を招いて開かれた宮中晩餐会で陛下はそのときのことを振り返られました。当時、将軍は93歳。白内障で入院中の身ながら無理をして両陛下を出迎えていたのです。

今も記念館として残るアギナルド将軍の自宅。両陛下の写真が飾られています。その先にあるのがフィリピンの独立が宣言され両陛下と将軍夫妻が立った記念のバルコニーです。

将軍の孫レイナルドさん
「お二人の姿が見えたとき、皆同時に手を振りました。私はちょうどあの辺り、フェンスの脇にいました」

熱狂的に迎えたフィリピンの人々。レイナルドさんはそのとき将軍の表情の変化を感じとりました。

将軍の孫レイナルドさん
「祖父は当時とても年をとっていたので、うまく笑顔を作ることができませんでした。でもその表情から、彼が幸せを感じていることがわかりました」

将軍が感じたという「幸せ」。

「中でもマニラの市街戦においては膨大な数に及ぶ無辜のフィリピン市民が犠牲になりました。私どもはこのことを常に心に置き。この度の訪問を果たしていきたいと思っています。」

当時は戦後17年。しかし日米の激戦地として戦時中100万人以上の住民らが犠牲になったフィリピンでは対日感情は決してよくはなかったのです。

そうした中でフィリピンの人々は陛下を温かく迎えたのです。

「皇太子と美智子様の訪問で、人々の怒りは和らぎました。皇太子の慎ましさがあったからこその、訪問だったのではないでしょうか。お二人から謝罪の意があったように感じました」

その後、陛下はエミリーさんの求めに応じ直筆でサインをしたのです。

「あのサインは我が家の家宝です」
         
通訳をつとめた父親の名刺の裏に書いたサイン。そして、当時の映像には求めに応じてサインをする陛下の姿も。それはフィリピンの人々への感謝の気持ちからだったのでしょうか。(2016年1月放送)

「ぜひ両陛下にお会いしたいです。高齢になられて再び来るというのはとても大変な事だと思います。今回のご訪問は本当に特別なものだと思います」

あさって(28日)夜に行われる日本の大使夫妻主催のレセプション。
そこでエミリーさんたちは両陛下と再会を果たします。

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