水族館からラッコが消える?国内にわずか3頭 今後は「自然界で見る時代になるかも」【Nスタ】|TBS NEWS DIG

水族館からラッコが消える?国内にわずか3頭 今後は「自然界で見る時代になるかも」【Nスタ】|TBS NEWS DIG

水族館からラッコが消える?国内にわずか3頭 今後は「自然界で見る時代になるかも」【Nスタ】|TBS NEWS DIG

今、国内でラッコが見られるのはわずか3頭。水族館からラッコがいなくなってしまうかもしれません。ピーク時には122頭いたラッコがなぜ、ここまで減ってしまったのでしょうか。

■水族館からラッコ消える…?国内わずか3頭

山内あゆキャスター:
実は今、国内で見られるラッコが、わずか3頭だとご存知でしょうか?

2014年には10か所でラッコが飼育されていました。

▼新潟 新潟市水族館マリンピア日本海
▼石川 のとじま水族館
▼兵庫 須磨海浜水族園
▼福岡 マリンワールド海の中道
▼和歌山 アドベンチャーワールド
▼三重 鳥羽水族館
▼神奈川 八景島シーパラダイス
▼千葉 鴨川シーワールド
▼東京 サンシャイン水族館
▼茨城 アクアワールド茨城県大洗水族館

日本全国にラッコがいましたが今、ラッコが見られるのは2か所になってしまいました。

▼三重県・鳥羽水族館にいるメイちゃん(18歳)とキラちゃん(15歳)
▼福岡県・マリンワールド海の中道のリロくん(16歳)

この3頭だけです。1994年のピーク時には122頭いましたが、なぜこんなに減ってしまったのでしょうか。ラッコブームと共に振り返ります。

■“ラッコブーム”きっかけは?

日本で初めてラッコが飼育されたのは、静岡県の伊豆・三津シーパラダイス(1982年)でした。ウィリー(オス・当時6歳)は、アラスカからやってきました。

そして、鳥羽水族館がラッコブームの“火付け役”でした。1984年に日本で初めてラッコの赤ちゃんが誕生しました。母・プックのお腹の上にいるのが赤ちゃんのチャチャ(メス)です。赤ちゃんが誕生したことで、鳥羽水族館の年間入館者数は誕生の翌年、2倍になったということです。

当時の鳥羽水族館・広報で、現在は水族館プロデューサーの中村元さんに聞きました。「ラッコ目当てのお客さんで3時間待ちの行列、水族館周辺では大渋滞ですごい反響だった」ということです。

井上貴博キャスター:
繁殖も成功していたんですよね?

山内キャスター:
このときは本当に手探りでの子育てでしたが、その後、各地でどんどん水族館生まれのラッコたちが生まれて、ピークに上り詰めていったということです。

■人気者ラッコ こんな姿知ってる?

ここで、かわいいラッコの姿をご覧いただきましょう。意外なラッコの姿、まずは“不思議なポケット”から見ていきましょう。

鳥羽水族館にいるラッコのメイちゃん。どこからか、どんどん物が出てきます…ポケットがあるようなんです。手のひらサイズのまな板のおもちゃ12個もしまい込んでいました。でも、ラッコのポケットは袋にはなっていません。脇の下の皮膚のたるみに挟み込んでいます。ジャンプをしても落ちません。カンガルーのような袋ではないですが、脇下の皮膚のたるみにいっぱい物をしまい込むことができます。

日比麻音子キャスター:
とにかくラッコは器用ですよね。

直木賞作家 今村翔吾さん:
あんなことできるんだ、とびっくりしました。見たことなかったんで。

山内キャスター:
次は、さびしんぼうのラッコです。

頭のラッコの手に注目してください。並んでプカプカしていますが…手を取りに行きましたね、手をつなぐんです。この2頭は親子ではありませんが、元々親は子が離れていかないように、手を繋ぐことがあるそうです。時々、手を繋いだまま寝てしまうことも…

そしてラッコは食いしん坊なんです。鳥羽水族館のキラちゃんは体重約20kgですが、毎日約4kgのエサを食べます。人間に例えると60kgの男性が12kg食べるということです。また、体温を保つために皮下脂肪が少ないのでたくさん食べなければいけないということです。

■水族館のラッコどうなる?

では、なぜ日本の動物園で見られなくなってきたのでしょうか。
個体数が減ってしまったために、ワシントン条約で国際取引が禁止(学術研究目的を除く)されました。元々アメリカからやってくるラッコが多かったのですが、その取引ができなくなってしまったということです。

水族館プロデューサーの中村さんは「今のままでは水族館のラッコは“幻の動物”になってしまうかも」と話しています。ただ、保護の甲斐あってラッコの個体数自体はだんだん増えてきています。そして実は日本でもラッコを見られるスポットがあります。

北海道・湯沸岬周辺では、野生のラッコを地上から双眼鏡で見ることができるそうです。水族館プロデューサーの中村さんは「今後、ラッコは自然界で見る時代になるのでは」としています。

井上キャスター:
北海道では繁殖が行われているという情報もあるようですけど、メイちゃんのあんな表情できますか。カメラ目線で。

直木賞作家 今村翔吾さん:
野生のラッコはもうちょっと目つき悪そうな気はしますよね。野性味が溢れているかな。

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