「まん延防止」要請しない奈良・荒井知事…満床の医療現場『あらゆる手を今やるべき』(2022年2月10日)

「まん延防止」要請しない奈良・荒井知事…満床の医療現場『あらゆる手を今やるべき』(2022年2月10日)

「まん延防止」要請しない奈良・荒井知事…満床の医療現場『あらゆる手を今やるべき』(2022年2月10日)

奈良県の荒井正吾知事はこれまで、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための「まん延防止等重点措置」の適用を国に要請しない方針を示しています。県民や医療機関はどう受け止めているのでしょうか?

 (奈良県 荒井正吾知事 2月1日)
 「『まん延防止措置』は飲食店への時短要請が主力武器でありますけれども、大阪など大都市で有効かどうかが、まだ証明されていませんので。奈良でやるべきと思うものが発見できたらしたいなと思います」

 荒井知事の対応に対して奈良県民はどう思っているのでしょうか。奈良市内で街の人に聞いてみました。

 「お酒を楽しめているのはありがたいですけれど。経済のこともありますしね」
 「確かに奈良は、元々お店が終わるのが早いので、しても意味はない」
 「(まん延防止措置が適用されていないのは)近畿地方では滋賀県と奈良県だけですもんね。ちょっと不安な面もあります」
 「どんどん最多を更新しているので、奈良県も(要請を)出したらいいんじゃないかなと思います」

 一方、奈良市内の飲食店からは「まん延防止措置」の適用にかかわらず、より手厚い支援を求める声が聞かれました。

 (ラーメンぶーけ 橋本幸之さん)
 「めちゃくちゃ暇ですね。自分の身は自分で守るしかないのかな」
 (うどん・ごはんむぎの蔵 クンナ・ダッシュさん)
 「このままだと飲食店はどんどん潰れていくんじゃない。何かお店に支援をしていかないと。もうちょっと頑張って何かして下さい。荒井さん、よろしくお願いします」

 2月10日に行われた、奈良県と医療機関などによる医療提供体制を維持するための意見交換会。この意見交換会で荒井知事は次のように話しました。

 (奈良県 荒井正吾知事 2月10日)
 「まん延防止等重点措置や緊急事態宣言によらない感染防止対策を継続する。まん延防止等重点措置は要請しない」

 しかし、奈良県では2月9日時点で軽症・中等症病床の使用率が78%に達するなど危機的な状況にあります。奈良県大和高田市の「土庫病院」でも軽症や中等症患者向けの病床が8床ありますが常に満床状態で、すでに日々発生する患者を医療機関が受け入れきれない状況になっているといいます。

 (土庫病院 山西行造院長)
 「外来で患者さんが陽性になっても病床が満床なので、救急車で搬送していただかないといけないのですが、3~4時間、病院の前で救急車が(搬送先を探して)待っているということがそう珍しくなくなってきている」

 そうした中、「まん延防止措置」を要請しない県の方針については…

 (土庫病院 山西行造院長)
 「県も有効な方法を探っていると思いますけど、ちょっとメッセージ性が少し弱いように思います。これ以上になると本当に医療が持たなくなるので、あらゆる手を今やるべきじゃないかなと思います」

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