G7外相会合“警備強化”一部道路の封鎖も…和歌山の襲撃事件影響か(2023年4月17日)

G7外相会合“警備強化”一部道路の封鎖も…和歌山の襲撃事件影響か(2023年4月17日)

G7外相会合“警備強化”一部道路の封鎖も…和歌山の襲撃事件影響か(2023年4月17日)

 今回の襲撃事件、警備体制は万全だったのでしょうか。こうしたなか、軽井沢で行われているG7(主要7カ国)外相会合では、道路が規制されるなど厳戒態勢が取られています。専門家は要人警備の転換点がきていると指摘します。

■G7外相会合 警備は厳戒態勢に

 厳戒態勢が敷かれるG7の外相会合。開催地の長野県軽井沢町では、一部、道路が封鎖され、静かな町では警察官の姿が多く見られました。和歌山市で爆発物が投げ込まれた事件が影響したのでしょうか。現場の警備が強化されていました。白昼の凶行から見えてきた警備の問題点とは何だったのでしょうか。

■映像検証! “背を向けた10秒間”

 これは爆発物が投げ込まれる直前の映像です。候補者に促され、後ろを向く岸田総理。集まった聴衆に背を向ける形になり、それに合わせて総理の周囲に6、7人いたとみられるSPも、ほとんどが背後に視線を送ります。投げ込まれた爆発物。総理が後ろを向いたおよそ10秒、この隙が犯行を生んだように見えますが、この時のSPの動きを警護のプロはこう解説します。

 元警視庁警察官・松丸俊彦氏:「後ろを見た時、一斉に警護員と随行者も後ろを見ているという指摘もあるが、この後、実際に(爆発物)そのものに対して迅速に対応して、携行の防弾盾を総理にあてがう行為をしているということは、警戒心が(聴衆に向けて)残っていた」

 20年以上、警視庁に在籍し、各国の大使館に警備のアドバイスをするなどの実績を持つセキュリティコンサルタントの松丸俊彦さん。そもそもの問題は、「爆発物が投げ込まれたこと」だと話します。

 元警視庁警察官・松丸俊彦氏:「不審者に対する対策・声掛け、不審物件に対する対策がどうなっていたのか。結局、それができていなかったから、発生したのではないか」

 不審者への事前の警戒。松丸さんによれば、犯行の直前、SPは総理の周りを囲むように配置されていました。

 元警視庁警察官・松丸俊彦氏:「こちら(群衆側)には警護員ではなくて、私服警戒員ということで中にもいましたし、この周囲ですね、会場の周辺にもいたと思う」

 映像のなかで松丸さんが指摘するスーツ姿の「私服警戒員」は、群衆の前の方に一人、この場所に立っています。しかし…。

 元警視庁警察官・松丸俊彦氏:「物を取り出す、投げる(警戒員から)見えにくい」

■要人警護の課題 テロを防ぐには

 補うべきは群衆の中の目…。

 元警視庁警察官・松丸俊彦氏:「私服警察官をもっと増やすのと同時に、警察官っぽいスーツを着た私服警戒員のほかに、カジュアルな、犯人から見て、この人一般人なのか、地元の人なのか分からないようなカジュアルな人がいる。そこもぜひ提案したい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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