【異例】「いわれのない侵略」チャールズ国王 外遊先で“ロシア非難”演説 狙いは?(2023年3月30日)

【異例】「いわれのない侵略」チャールズ国王 外遊先で“ロシア非難”演説 狙いは?(2023年3月30日)

【異例】「いわれのない侵略」チャールズ国王 外遊先で“ロシア非難”演説 狙いは?(2023年3月30日)

 イギリスのチャールズ国王が即位後、初めての外国訪問でロシアを非難する異例の演説を行いました。5月の戴冠(たいかん)式を控え、公の場でなぜ踏み込んだ発言をしたのでしょうか。

■チャールズ国王が“異例の演説”

 母・エリザベス女王と同じように、外交の舞台で存在感を発揮するのでしょうか。去年9月に即位したイギリス、チャールズ国王。初めての外遊先となるドイツをカミラ夫人とともに訪れました。

 チャールズ国王を出迎えたのはドイツ、シュタインマイヤー大統領です。ドイツ国民と触れ合いました。晩餐(ばんさん)会にはドイツのメルケル前首相の姿も…。チャールズ国王が人々を驚かせたのはその晩餐会でのことでした。

 イギリス、チャールズ国王:「ここで明確に証明いたします。我々はウクライナの味方であり、いわれのない侵略からウクライナの自由を守ります。そしてウクライナ領土を守ります」

 チャールズ国王、ロシアのウクライナ侵攻を「いわれのない侵略」と表現し、ロシアを非難したのです。公の場で政治的な発言に踏み込むのは極めて異例のことです。

 実はイギリス王室の“政治的な発言”を巡っては2014年、エリザベス女王も…。BBCなどによりますと、スコットランドの独立を問う住民投票について、沈黙を破り、「スコットランドの人々が将来を慎重に考えるよう望んでいます」とコメントを出しています。

 これを受け、一部のメディアが「女王は独立に反対」と報じました。

 今回、ウクライナからの避難民とも会う予定のチャールズ国王。専門家によりますと、5月の戴冠式に向けて存在感をアピールした狙いがあるといいます。ところがどうも、それだけではないというのです。

■「ものを言うロイヤル」賛否も

 王室に政治的な中立が求められるなか、イギリス、チャールズ国王が公の場でウクライナ侵攻を続けるロシアを非難しました。

 ジャーナリスト・多賀幹子氏:「ロイヤルが政治についてコメントするのはタブー。しかも他国の政治についてコメントするのはタブー中のタブー」

 イギリスのSNSでは賛否の声が上がっています。

 イギリスのSNS:「チャールズ国王は素晴らしい外交官だ」

 一方で…。

 イギリスのSNS:「国王は何をしだすか分からないもんな」

 ジャーナリスト・多賀幹子氏:「またやってしまった、というような皮肉めいた意見を持つ人もいる」

 チャールズ国王、皇太子時代からはっきりと意見を言うことで有名だったといいます。

 ジャーナリスト・多賀幹子氏:「本当はウクライナに行きたかったと思う。(ロシア非難を)言わずにはいられなかった」

 チャールズ国王は、これからのイギリス王室を変えていくつもりだといいます。

 ジャーナリスト・多賀幹子氏:「これからはどうしても言いたいことは言う。ものを言うロイヤルを目指すとチャールズ国王は言っている。今後も何かあれば話すのではないか」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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