【「保津川下り」転覆事故】「船の残骸や倒れている人が…」後続の船の乗客が目撃

【「保津川下り」転覆事故】「船の残骸や倒れている人が…」後続の船の乗客が目撃

【「保津川下り」転覆事故】「船の残骸や倒れている人が…」後続の船の乗客が目撃

28日に京都府亀岡市の保津川で観光船が転覆した事故で組合が会見を開き、当時の状況などの説明を行いました。また、転覆した船の後ろの船の乗客が事故直後の混乱した状況を語りました。

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観光船の組合側が29日午後5時頃から会見を行いました。

保津川遊船企業組合 豊田知八代表理事
「心よりお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした」

記者から質問が飛んだのは、現場との連絡手段についてです。

保津川遊船企業組合 豊田知八代表理事
「転覆した船には無線は載っていなかったと聞いています。現状の把握の連絡と周りの船から正確な情報を知るのに時間がかかったということ」

消防に通報があったのは事故から30分以上経過してからだったといいます。

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28日に「保津川下り」の観光船で事故が起きました。岩にぶつかり、観光船が転覆、船頭の田中三郎さん(51)が亡くなり、川に流された40歳の船頭の男性の行方がわかっていません。

29日にNNNが話を聞いたのは、事故直後の現場を目撃した後続の観光船の乗客です。

事故があった船の後続の観光船の乗客
「(自分が乗っていた船は)陽気に進んでいってくれるんですけど、これは何かおかしいみたいな空気に一瞬でなりました」

後続の船の乗客が撮影した映像に映っていたのは、事故直後の現場です。

動画を撮影した後続の観光船の乗客
「岸に、救命道具を付けた人だとか、救命道具がない状態で倒れている人だとかがたくさんいた」

目の当たりにしたのは、パニック状態に陥った現場の状況でした。

事故があった船の後続の観光船の乗客
「船の残骸だとか、座礁した方たちが立っているのが見えて、そこから『助けてください』と言っているので異変に気付いた。全員ずぶぬれの状態で。みんなどうしたらいいかわからない、パニック状態」

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乗客と船頭、合わせて29人が乗った観光船で起きた事故。

記者(京都・亀岡市、29日午前)
「こちらが転覆した船です。船の先の部分は大きく破損してしまっているのがわかります」

船の左前方は大きく欠け、きざまれた複数の傷が衝撃の大きさを物語っていました。

亡くなった船頭の田中さんの人柄について、組合側は…

保津川遊船企業組合 豊田知八代表理事
「愛くるしい、ぬいぐるみのような感じ。非常に性格のいい方で、後輩にも先輩にも好かれる人でした。本当に残念でならない」

事故は、なぜ起きたのか。当時の状況が少しずつわかってきました。

事故が起きた観光船に乗っていたのは、乗客25人と船頭4人です。亡くなった田中さんは船の前に乗っていて、後ろの船頭歴9年の男性が、かじ取りを担っていました。

しかし、カーブにさしかかったタイミングで、後ろの船頭のかじが空振りをする「空かじ」の状態になり、船頭はバランスを崩し川に転落。かじを操作するため、別の船頭が後ろに移動したといいますが、間に合わず、岩に衝突したということです。

保津川遊船企業組合 豊田知八代表理事
「通常の航路からそれてしまった原因は、最初のかじの動作の『空かじ』、船頭が川に落ちてしまった。これは間違いない。起こった原因が本人の操船の問題であるのか、川の中で何か現象が起こったのか、今の段階では(判断は)できない」

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事故を受けて、埼玉県で川下りを行う事業者も対策を行っています。

埼玉で川下りを行う秩父鉄道・観光事業課 杉山章さん
「きょう、私の方で船頭さんには、皆さんも『空かじ』、操船ミスは絶対にないとは言い切れませんから、十分に安全に注意を払って作業してくれという話をした」

国の運輸安全委員会は29日の午後に亀岡市に到着しました。安全管理体制や船の破損状態などを確認し、詳しい状況を調べています。
(2023年3月29日放送「news every.」より)

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