「家族の理想かなえられる支援を」自営・フリーランス…どうなる“異次元”少子化対策(2023年3月27日)
岸田政権が掲げる“異次元の少子化対策”。27日の国会で、野党議員が引き合いに出したのは、子育て先進国ともいわれるフランスの政策です。
立憲民主党・古賀之士参院議員:「フランスの少子化対策で行われていた大家族パス。公共交通機関の子ども3人以上の場合は、料金が半額の半額になるというシステムがある。国が、総理が率先してやる気持ちはありませんか」
岸田総理:「子ども・子育て政策、子どもの出生数が減っている。これは待ったなしの課題であると、再三、申し上げている通りであります。さまざまなご提案については、真摯に受け止め、政府としてしっかり整理をしたうえで、全体像を示していきたい」
今週末、政府が取りまとめる予定の子育て政策。ひと足早く、自民党は政府への提言をまとめました。
自民党・茂木幹事長:「日本がコロナの次に乗り越えなければならない大きな壁。これは少子化という壁であるのは間違いない」
柱の一つが、企業で働いていないために、なかなか支援が行き届かなかった“フリーランス”の人への支援策で、育児中の負担軽減を盛り込みました。
イラストレーターのカワグチマサミさん(38)は、13年間、フリーランスとして活動。2012年に会社員の夫との間に男の子を出産し、育児と仕事を両立してきました。カワグチさんが、最初にぶつかった壁は、フリーランスに育児休業制度がないことです。企業と雇用関係にないため、産休や育休はなく、さらに、収入が減る分を補う給付金などもありません。妊娠中は、医師から“安静”を求められ、仕事ができなくなりました。
カワグチさんが、最初にぶつかった壁は、フリーランスに育児休業制度がないことです。企業と雇用関係にないため、産休や育休はなく、さらに、収入が減る分を補う給付金などもありません。妊娠中は、医師から“安静”を求められ、仕事ができなくなりました。
カワグチマサミさん:「妊娠中って本当に何が起こるかわからない。私は働きながら、そのまま出産をしたかったが、安静令が出て、全く働けなくなって、かなり経済が不安定ななか、子どももまだ2カ月で無理に復帰して。貯金もなかったので、子ども抱っこしながら、仕事を無理して取りに営業したりとかしていた」
それでも仕事を続けるため、保育園探しを始めますが、待ち受けていたのは厳しい現実でした。
カワグチマサミさん:「市役所に行ったとき、大阪市は待機児童もたくさんいる。会社員でもなかなか入れない。『フリーランスのあなたはほぼ無理でしょう』と言われた。もう10年前の話ですけど」
在宅で働く場合、通勤時間が発生しないことや、育児も兼ねられるなどの理由から、“保育園入園の優先度が低い”と判断されるケースがあるというのです。結局、カワグチさんは10軒ほどの認可外保育所をまわって、なんとか預け先を見つけました。
462万人いるとされるフリーランス。新しい働き方の広がりとともに、年々、増加していることから、支援が求められてきました。
岸田総理:「非正規に加え、フリーランス、自営業者の方々にも育児に伴う収入減少リスクに対応した新たな経済的支援を創設する」
岸田総理も新たに経済的な支援を表明。ただ、具体的な中身はまだ示されていません。
カワグチマサミさん:「どこかやっぱり信じられないところがある。自分たちがやらなきゃと思って、孤独で心が折れそうななるときもある。支援していただけたら驚きますね」
フリーランス協会・平田麻莉代表理事:「フリーランスであるからには、ビジネスリスクを負う覚悟は持っているが、子育てとか出産とか健康とか、ライフリスクに関しては、働き方に問わず、すべての人が負っているリスクになる。これから制度設計で支給の条件、誰を対象にどんな計算式で、いくら出すのかというところ、すごく大事になってくる」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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