“育休=取りにくい”のイメージ変わる?育休取得する本人ではなく“同僚”に一時金【育休職場応援手当】|TBS NEWS DIG

“育休=取りにくい”のイメージ変わる?育休取得する本人ではなく“同僚”に一時金【育休職場応援手当】|TBS NEWS DIG

“育休=取りにくい”のイメージ変わる?育休取得する本人ではなく“同僚”に一時金【育休職場応援手当】|TBS NEWS DIG

今年7月から三井住友海上火災保険が導入する「育休職場応援手当」。育休取得する本人ではなく、その同僚に一時金を支払う制度です。

なぜこのような制度を導入するに至ったのか?そして、制度の仕組みについても詳しくみていきます。

■育休取得すると“同僚”に最大10万円「育休を取る側も、送り出す側もうれしい」

南波雅俊キャスター:
損害保険大手の三井住友海上火災保険が今年7月から導入する育休職場“応援手当”。これは育休を取得する本人ではなくて周りの社員に一時金を支払うという制度です。職場の規模が小さいと負担が大きくなることや、女性の方が育休を長期間取得する場合が多いことを考慮した額となっています。

▼13人以下の職場
・女性が育休取得すると同僚に10万円
・男性が育休取得すると同僚に3万円

▼41人以上の職場
・女性が育休取得すると同僚に1万円
・男性が育休取得すると同僚に3000円
社員以外のパートの皆さんにも支給されるということです。

考案者の三井住友海上丸山剛弘さん「(育休取得する)本人ではなく周囲に支給すれば職場の雰囲気が良くなり、社員が育児休業を取得しやすくなる」⇒“育休”を取得しやすい環境を整えることが目的

実際に社員の皆さんの声です。30代社員「育休をとると、みんなに負担がかかってモヤモヤが残るので制度があれば取りやすいなと思った」

40代同僚「率直にうれしい。育休を取る側も気持ちよく取得できるし、送る側もうれしいです」

50代同僚「手当があることはモチベーションも上がる。個人的にもありがたい」

一方で、街の皆さんの話も聞きました。現在育休中の女性(30代)「負担がいく方にはいくと思うので、申し訳なさがあった。こうした制度を導入してくれたら助かる」

2児の父(30代)「自分の会社も育休制度があるが取らなかった。こういう制度があれば取るかも」

女性(30代)「(同僚が育休に入ると)負担があるので金銭として入ってくるのはありがたい」

■育休復帰後に女性が直面する壁「積み上げたキャリアやポジションが維持されない」

実際に育休の取得率はどうなっているのでしょうか。

▼事業所規模別の女性の育休取得率
・500人以上:91.7%
・100~499人:94.7%
・30~99人:79.3%
・5~29人:79.9%

▼男女別の育休取得率
・女性:85.1%
・男性:13.97%

政府の取り組みはどうなっているのでしょうか。4月に「こども家庭庁」が発足しますが、男性職員の育児休業取得率100%を目指すと発表しました。

小倉将信こども政策担当大臣は3月13日の衆議院予算委員会で「男性の育児休業取得や育児参画を促進するための取り組みを総合的に推進する方向を示している」とコメントしています。

実際、去年の10月から導入されている「産後パパ育休」制度というもので、子供が1歳になるまでに2回に分けて取ることができる育児休業とはまた別に、産後8週間以内に最長4週間を2回に分けて取得可能になる。つまり育休と合わせると4回、こまめに取得することができる、休みやすくしようという狙いの制度も生まれています。

ホラン千秋キャスター:
休みを取得しやすい雰囲気を作りながら働いている皆さんのモチベーションにもなるのでウィンウィンな感じがありますね。

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
二つの側面があると思います。一つ目は職場環境。働きやすく、育休が取りやすい雰囲気を作ること。二つ目はお金の問題。育休期間を長くするとともに給料もフルで払う。三井住友海上のように周りの人にまで払う。

政府の子育て政策のようにお金をジャブジャブ流すだけではなく、企業は「どんどん子供を産んでも大丈夫ですよ」「育てやすい環境作りますよ」と、色々と工夫してトータルプランを示す必要があると思います。

南波キャスター:
もう一つ課題があります。育休復帰後に「壁」に直面した経験があると答えた方が約8割います。▼育休前に積み上げたキャリアやポジションが維持されない。▼事業や会社の方向性がつかめない。という声があります。

実際の具体例として▼今までのスキルや経験が活用できない。▼任される仕事のレベルが下がった▼同じ量の仕事をしていても時短というだけでフルタイムと同等に評価されない。▼子どもの急な体調不良等で思ったように仕事が進まない。といった切実な声も上がってきています。

ホランキャスター:
予測不能な部分もあれば、自分としてはやる気はたくさんあるのに、周りにそういうふうに見てもらえない。難しいものなのでしょうか?

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
資本主義社会なので他の国や他の企業との競争を勝ち抜いていかないといけない面もあります。しかし子供を会社全体で応援するという空気が出てきています。お金を儲ければいいというフェーズから、そういう価値観のフェーズに変わりつつあるような気がします。

ホランキャスター:
出産・育児をしなくてもキャリアを積んでいきたいと思う女性にとって長く休むことは勇気がいります。
…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230314-6073259)

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