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高浜原発4号機が自動停止した問題 原因は「電気系統の不具合」運転再開のメドたたず(2023年3月8日)
今年1月に関西電力の高浜原発4号機(福井・高浜町)の原子炉が自動停止した問題で、関電は3月7日、核分裂をコントロールする制御棒の駆動装置で“電気系統の不具合”が生じ、制御棒1本が落下したことが原因だったと発表しました。
関電の高浜4号機は1月30日、中性子量の急減を示す警報が発信され、原子炉が自動停止しました。
原子炉の冷却は問題なく進み、放射性物質の漏れはありませんでした。
関電は3月7日、自動停止に至ったのは「制御棒駆動装置」で電気ケーブルの接触不良が生じ、制御棒1本が落下したことが原因だったと発表しました。
制御棒とは、中性子を吸収しやすい物質で作られている棒で、原子炉内の中性子の量を調整し、核分裂をコントロールする役割を持っています。制御棒を原子炉内に入れ、多くの中性子が制御棒に吸収される状態にすると、核分裂の回数は減少し原子炉の出力も減ります。
逆に、制御棒を原子炉から引き抜くと、中性子の数が増え、核分裂の回数も増加して原子炉の出力が増します。
引き抜かれた制御棒は、複数の「ラッチ」と呼ばれる部分に引っかけられ、電磁力を使って保持されます。
高浜4号機には48本の制御棒があります。ところが高浜4号機では1月30日、制御棒を作動させる装置の電気ケーブルで接触不良が生じていて、ラッチに供給される電流の値が低下していたということです。
その結果、電磁力が弱まりラッチが開放されてしまい制御棒1本が落下、結果として、中性子の量が急減しました。
関電は、電気が流れる回路を切り替えて対応するとしていますが、依然、高浜4号機の運転再開のメドは立っていません。
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