「なんであんな所に行くの?と言われ」福島第一原発のある双葉町に工場新設 一体なぜ?「魔法のタオル」で有名な会社「浅野撚糸」の挑戦に迫る|TBS NEWS DIG
福島第一原発がある双葉町では、去年、一部で避難指示が解除され住民の帰還が始まりました。その双葉町でこの春、岐阜県に本社を置くタオル会社が社運をかけたプロジェクトをスタートさせました。なぜ、あえて双葉町で?その挑戦を追いました。
あの日から12年。一旦は死んだ街に人が戻りつつあります。
福島県双葉町。事故を起こした福島第一原発の地元です。長く帰還困難区域でしたが、去年8月末、一部地域で避難指示が解除されました。
この街に新しい工場が出来ています。ここはタオル工場。他とは違う特殊な繊維で織りあげられ、ふわふわ感とバツグンの吸水性能、乾燥の速さで累計販売1400万枚というヒット商品。「魔法のタオル」とも呼ばれています。
浅野撚糸 浅野雅己社長
「11年間、住めなかった町がどんどん元気になっていく。その一つの起爆剤にこの工場がなればいいなと思っています」
岐阜県の浅野撚糸。社長の浅野雅己さん(66)は地元・福島大学出身。双葉町の復興と社運をかけ、ここに進出しました。
浅野撚糸 浅野雅己社長
「帰還する人たちの働き場所が我々に対するニーズと感じた」
新工場では30人の雇用を生み出したいと考えていますが、いまだほとんどの人は戻らず、就職希望者も思ったほど集まりません。
浅野社長は県内の高校で採用活動も行い、復興にかける思いを伝えてきました。
浅野撚糸 浅野雅己社長
「11年間、誰も帰れていない。でも、そんな町がこれから復活しようと。『なんであんな所に行くの?』と言われるけど、我々、同情だけでは行きません。我々は世界一の撚糸工場を狙う」
そして先月25日、工場が公開され、大勢の住民が訪れていました。
最終的に大卒1人と高卒5人の入社が決まり、工場オープンにこぎつけることが出来ました。
早速、入社予定の高校生が汗をかく姿も。
浅野撚糸 入社予定 武藤優貴さん(18)
「『双葉町を世界一の町にしたい』という(社長の)強い思いに心を打たれた。その背中についていきたいと思った」
浅野撚糸 浅野雅己社長
「我々がここを撤退したら、双葉の復興を大きく足を引っ張る。絶対に成功させなければならない」
魔法のタオルは双葉町復興の足掛かりとなるのか。工場の稼働は来月です。
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