ウクライナ侵攻から1年…終戦はいつ? 専門家が分析 カギは「ロシアの“諦め”」(2023年2月24日)
きょう24日で、ウクライナ侵攻開始から1年が経ちました。
この戦争は、いつ終わるのでしょうか。1年間、戦局の分析を続けてきた防衛研究所・高橋杉雄さんは、「ロシアが疲れ果てた時」だと話します。
■終戦への“2つのシナリオ”
ウクライナ側が目指しているのは、支配地域を奪還することです。
しかし、高橋さんは「仮にそれが達成できたとしても、この戦争が終わるわけではない」と指摘します。
その理由は、ロシア側は追い返されたとしても、攻撃を続け何度でも攻め込んでくるからです。
つまり、ロシアが戦争をできなくなるまでは、仮にウクライナが国土を取り返したとしても、終戦はないといいます。
ではどうすれば、ロシアが戦争をできない状態になるのでしょうか。
高橋さんは、“2つのシナリオ”が考えられるといいます。
■(1)「ロシア国内での政変」
1つ目は、「ロシアの政変」です。
クーデターなどでプーチン大統領が失脚すれば、ウクライナ侵攻の大方針が転換され、自発的にロシアが引いていくといいます。
ただ、高橋さんは「可能性はかなり低い」と話します。
■(2)カギは「ロシアの“諦め”」
そして、もう一つのシナリオは、「ロシアの“諦め”」です。
今ウクライナは、世界の支援を受けながら戦い続けています。戦況が長引けば、ロシアも疲弊します。
そうなると、ロシア側は全土掌握を諦め、一部地域の占領をゴールとするなど目標を下げてくる可能性があります。
高橋さんは、そのタイミングで、戦争の出口を探るというのが可能性の高いシナリオだといいます。
具体的には、ロシア側がその時点で制圧している地域を領土とし、その代わりにウクライナのNATO(北大西洋条約機構)加盟を認めるなど、“領土だけではない終着点”も考えられるといいます。
ただ、高橋さんは「ロシアが疲弊するまで、少なくともあと2年はかかるだろう」と分析しています。
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2023年2月24日放送)
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