【独自】ワクチン配送 多重下請けの疑い 大阪

【独自】ワクチン配送 多重下請けの疑い 大阪

【独自】ワクチン配送 多重下請けの疑い 大阪

新型コロナウイルスワクチンの配送には、温度など厳重な管理が求められますが、大阪市の配送業務で契約上認められていない「多重下請け」が行われている疑いがあることがJNNの取材でわかりました。

大阪市のワクチン配送はA社が受注し、そのグループ会社である大手運送会社B社に再委託され、実際の配送業務を行っています。ただ、市の約款には業務を更に下請けに委託する「再々委託」、いわゆる「孫請け」することは原則認められていません。しかし、4次下請けで配送したという元ドライバーは・・・

ワクチンの元配送ドライバー 鈴木さん(仮名)
「末端で配送業務を担っている人間にB社の人はいませんでした。会社名○○運送だとか、そういうものを車につけている人がいた。それはワクチン配送の時はすべて隠してくれと言われた」

これは、取材班が入手した「大阪市ワクチン配送マニュアル」と書かれた資料。再委託先のB社とは別のC社が作成したとみられ、ワクチンを届ける病院に到着したときに限りB社のベストを着るなどといった内容が書かれています。

大阪市のワクチン配送は一体、どうなっているのか?市内のワクチンセンターに集まる配送車をよく見ると、社名を隠しているのかテープのようなものが貼られています。病院に到着すると・・・

記者
「黒い服を着た男性のドライバーが出てきました。手にはジャケットでしょうか、持っています」

他社のドライバーとみられる男性は、B社のベストを着て中へと入りました。話を聞いてみると・・・

記者
「B社と大阪市の契約ではB社からさらなる委託は契約違反となっているが、そういった認識はありますか?」

ドライバー
「お答えできません」

不透明な形でワクチンが配送されている疑いがありますが、大阪市保健所は取材に対し、「4次請けまでは把握しているが、運送業界の慣例であり、それは再々委託には当たらないと思っていた。現在、契約上問題がないか調査している」としています。(02日17:30)

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