緩和が進む中で…半数近くの病床が満床 高リスク患者をどう守るか 臨時の医療施設が抱く新型コロナ5類への懸念|TBS NEWS DIG
来月から始まるマスクの着用緩和など、コロナ前の日常に戻る動きがある一方で、高齢者向けの医療施設は今でも半分近い病床が埋まっています。医療体制をどう維持していくのか、大きな課題です。
「救急車が来ました」
先月25日、救急車で運ばれてきたのは高齢の男性です。介護が必要な状態で新型コロナに感染。受け入れ先を探すのに難航し、この施設にたどり着きました。
ここは、東京都が運営する「臨時の医療施設」。新型コロナに感染した高齢者や、介護が必要な人を積極的に受け入れています。
マスクの着用が来月から「個人の判断」になるなど、コロナをめぐる緩和の動きが進んでいますが、心配されるのがリスクの高い高齢者らの感染です。この冬の第8波では、コロナの入院患者のうち80代以上が半数を占め、死者のうちおよそ7割が80代以上でした。
都の施設ではこの日、60床のうち7割近くが埋まっていました。
東京都 臨時の医療施設 小平祐造医師
「平均年齢が87歳と、かなり高齢に偏った入所者になっています。今までよりだんだん年齢が上がっている印象。ほとんどの方が認知症で介護度が高い」
「ご飯だよ」
スタッフ3人で食事の補助をしているのは、脳などに疾患のある80代の男性。
要介護4で、生活全般に介助が必要です。ほかの患者も寝たきりなど介護度が高く、コロナなどの症状も重い人が多いといいます。高齢で介護が必要な場合、受け入れられる病院が限られるため、この臨時の医療施設では12月から救急の受け入れも始めました。
東京都 臨時の医療施設 小平祐造医師
「感染者全体は少なくなっているが、老人ホームみたいな高齢者施設では一旦(コロナに)かかると、軽症でも施設や病院への入所が望まれる。こういう施設のような(高齢者の)受け皿の需要も引き続き高いのではないかと考えられます」
5月から新型コロナが「5類」へと引き下げられても、こうした医療施設を維持できるのか?資金面などから各自治体が頭を悩ませています。
全国知事会 平井伸治知事
「5類に移行しても医療や高齢者施設の対策、ここが重要になってくる。この点はしっかりお願い申し上げたい」
東京都は5月以降も臨時の医療施設を維持するとしていますが、課題はやはり運営の費用です。
東京都 小池百合子知事
「高齢者、ハイリスクの方をいかにケアするかは命に直結する問題でございます」
運営費は国から全額補助を受けていて、東京都は今後も補助を維持してもらえるよう要望しています。
高齢者らリスクの高い人たちの命をどう守るのか、問われています。
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