【日本上空でも目撃】「中国の偵察用気球と推定」中国は反発「アメリカの追随やめるべき」

【日本上空でも目撃】「中国の偵察用気球と推定」中国は反発「アメリカの追随やめるべき」

日本の領空内で確認されていた「気球型の飛行物体」について、防衛省は「中国の無人偵察用気球だと強く推定される」と発表しました。これに対して中国側は、確実な証拠がない状況だとして断固反対するとしています。

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2021年9月に東京・小笠原諸島の父島で撮影されたのは、お月さまのように空をゆっくりと漂う白い球体です。雲の向こう側へと隠れていきました。 

“謎の白い気球”の目撃情報は、4年も前から続々と出ていました。

2019年11月には鹿児島・薩摩川内市で確認されました。 

せんだい宇宙館　今村聡館長
「望遠鏡で見たところ、気球であることは確実にわかりました。ただ、それがどういう目的で浮遊しているかはわかりませんでした」

2020年6月には宮城・仙台市、2022年4月には沖縄・座間味島の上空でも確認されていたのです。

ここ数年の間に各地で目撃が相次いでいた日本の上空を漂う“謎の白い気球”。防衛省は14日夜、鹿児島や宮城などで確認されていた3つについて、「中国が飛行させた無人偵察用気球だと強く推定される」と発表しました。政府は外交ルートを通じ、中国政府に事実関係の確認を求め、今後、このような事態が生じないよう強く求めたということです。

自民党の会合では、小野寺元防衛相が懸念を示しました。

自民党　小野寺元防衛相（15日午前）
「今回の事案というのは、我が国の防衛にとってもしかして大きな穴があるんではないかと、そのような心配をもたらす事例だと思います」

また、防衛省は15日、外国の気球が日本の領空に侵入した場合に対応できるよう、自衛隊の武器使用のルールを緩和する方針を示しました。航空機の安全を確保するためにも、気球などに対し武器の使用を認めることを検討する方針です。

“気球問題”をめぐり、中国側は確実な証拠がない状況だとして、断固反対するとしています。

中国外務省　汪文斌報道官（15日午後4時半ごろ）
「日本側は客観的で公正な立場をもち、今回の不可抗力で起きた偶発的な状況を正確に見極め、アメリカに追随して騒ぎ立てることをやめるべきだ」

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アメリカでは、相次いだ“飛行物体”について新たな見解が出ています。

4日に撃墜した“中国の偵察気球”については、主要なセンサーや電子機器など重要な残骸を回収したと発表。一方、ほかの飛行物体については、残骸を回収できていないため明確なことは言えないとした上で、「商業目的や研究用の気球だった可能性もある」との見方を示しています。
（2023年2月15日放送「news every.」より）

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