【GDP】“2四半期ぶり”プラス成長 訪日観光客が後押しも…物価高が“足かせ”に
14日、内閣府が発表した去年10月から12月のGDP(=国内総生産)の実質成長率は年率で0.6%のプラスとなり、2期ぶりのプラス成長となりました。水際対策の緩和で数が回復したことなどが成長を後押しした一方、物価高騰が消費の足かせとなっています。
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韓国から1人旅できた女性が訪れていたのは、路面電車が走る東京・豊島区です。向かったのは、日本茶専門店です。気さくに話しかけてくれる店主との会話も、全てガイドが訳してくれます。
店主
「ちょっと寒いよね」
韓国からの観光客(通訳を通して)
「韓国の方がもっと寒い」
店主
「そうなの?」
韓国からの観光客(通訳を通して)
「今、ソウルってマイナス15℃くらい」
店主
「えーっ、本当に!」
実は、このツアーはホテルが企画した宿泊者を対象にした地元のお店を巡るもので、地元ならではのお店を次々に案内していきます。
韓国からの観光客
「もう1回来てみたいと思ったし、とてもユニークなプログラムだと思いました」
コロナ禍ではゼロに近かった外国からの観光客は、去年10月に水際対策が緩和されたことでその数が回復しつつあり、日本経済を後押ししています。
その状況を反映する統計を、内閣府が14日に発表しました。去年10月から12月のGDP(=国内総生産)の実質成長率は、年率で0.6%とプラスになりました。「ウィズコロナ」の進展でサービス消費やインバウンド需要の回復もあり、2期ぶりのプラス成長となりました。
この地元を巡るツアーを開催しているホテルでも、外国からの観光客が戻ってきているといいます。
OMO5東京大塚by星野リゾート 渡邉萌美総支配人
「全国旅行支援ですとか、今回、インバウンドのお客さまも戻ってきはじめて、最終的には11月、12月はほぼほぼ満室で迎えることができたっていう状況です」
このホテルでは、2年ほど前から複数の言語の案内板を設置。現在、宿泊者の2割から3割は外国からの観光客で、2週間ほどの長期滞在を楽しむ人もいるといいます。
さらに政府は9日、2025年までに海外観光客1人あたりの消費を20万円とする目標案を示しました。コロナ前と比べ4万円余り引き上げ、高い期待を寄せています。
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一方、経済成長の足かせとなったのが、物価高による”買い控え”です。スーパーマーケットの買い物客に聞いてみると――
お客さん
「食費も結構(家計を)圧迫はしているんですけれども、結構、電気代が厳しいかなって…」
お客さん
「タマネギとか、結構上がったかなとは思います」
お客さん
「こんな安いのを狙っているわけ、半額。もっといっぱい具材を入れたいんだけど、お鍋にね」
取材したベニースーパー佐野店では、“節電”を徹底するなど、コスト削減に努めています。それでも、去年と比べて、価格は1割程度、上がっているといいます。
帝国データバンクによると、去年1年間、食品だけでも主要105社の2万822品目が値上げしました。さらに今年は1月から4月までで主要195社で1万2054品目の値上げが発表されています。
プラスとマイナスの要素が入り交じる中、先行きについて専門家は――
三菱UFJリサーチ&コンサルティング 小林真一郎主席研究員
「現在までの個人消費を押し上げているサービス関連の支出増加は、いずれ一巡することになります。物価高の影響を乗り越えて消費が増加していくためには、賃金がもっと上がっていくことが必要かと思います」
コロナ禍から回復しつつある日本経済。根本的な回復には、物価高に負けない「賃金上昇」が求められています。
(2023年2月14日放送「news every.」より)
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