アメリカ上空にまた飛行物体 中国の気球?目的は 4回目の“飛行物体”撃墜【解説】|TBS NEWS DIG

アメリカ上空にまた飛行物体 中国の気球?目的は 4回目の“飛行物体”撃墜【解説】|TBS NEWS DIG

アメリカ上空にまた飛行物体 中国の気球?目的は 4回目の“飛行物体”撃墜【解説】|TBS NEWS DIG

アメリカ上空で、また飛行物体が見つかりアメリカ軍の戦闘機が撃墜しました。撃墜は4回目となります。スタジオを詳しく見ていきます。

■米上空にまた飛行物体 4日撃墜“気球”同じものか

ホラン千秋キャスター:
アメリカ上空でまた飛行物体が見つかり、撃墜されました。

井上貴博キャスター:
中国は空からだけではなくて、海から、サイバー空間から手を変え品を変え機密情報を取得しようとしています。

また飛行物体が見つかりました。撃墜は4回目となります。

12日、アメリカ国防総省によると、ミシガン州の「ヒューロン湖」という湖の高度6000m付近で飛行物体が確認されました。2月4日に確認した飛行物体と同じものと見られます。
偵察能力を持っている、そして航空機などに危険が及ぶ可能性を考慮して、アメリカ軍のF16戦闘機で撃墜したことが発表されました。

■“4日撃墜”大きさ・性能は 「40か国以上監視か」

では、これまでのものとどういった特徴があるのか?

4回目になります。起点となったのが、4日のサウスカロライナ州でした。撃墜された中国の気球は、モンタナ州からサウスカロライナ州そして沖合へ行ったところを見計らって撃墜されました。

その後、立て続けに10日にアラスカ州、11日にカナダ・ユーコン準州、12日にヒューロン湖と今わかっている情報をまとめますと…

▼10日、アラスカ州で確認されたものは、米国防総省によると、“大きさも形状も4日のものとは似ていない”ことが発表されています。

▼11日、カナダ・ユーコン準州上空のものは、カナダ国防省としては「円筒形だった」としていますが、形はサウスカロライナ州のものと似ている可能性があると。

▼12日、ヒューロン湖のものは、米国防総省によると“同じものとみられる”と。無人で形は8角形であったというような情報もあります。

なかなか結びつけづらい情報ですが、他にもコロンビア北部で3日に飛行物体が発見されています。これに関しては、中国は「自国のもの」「民間の飛行試験を行っていた」としています。それにしても領空を侵犯していることになりますが、アメリカは中国の偵察気球で間違いないとしています。

2023年2月に入ってから立て続けにという感じがしますけれども、いきなり中国は気球を飛ばし始めたとは考えづらいので、前にも同じようなことをこれくらいの頻度で行っていた可能性があると考えるのが自然かもしれません。

■「気球」「領海侵入」真の狙いは?

一方、中国の動きです。
中国のネットメディアの報道によると、青島市の南東約60キロの海域で正体不明の飛行物体が発見されました。撃墜の準備をしていることが報道されました。

「漁船の近くに物体が落ちた場合、写真を撮影し、証拠として残すよう協力を求める」という報道でしたが、この後中国国営メディアも中国政府からもこの件について13日の朝まで、特に発表はありません。ということは、中国側のこれは自作自演の可能性もあると言われています。いずれにしても情報戦が過熱してきているのは間違いなさそうです。

では、アメリカが撃墜してこれから調査分析を進めていくわけです。残骸からわかったことの現状をまとめました。

機器の重さは約900キロ。そして直径が60mあったそうです。機器の分析をしていくと、方向や速度を変更することができる仕様になっていました。また、通信を傍受することが可能なアンテナなどがあったことがわかります。

ですので、気球をプカプカと浮かばせることで、偵察して情報をそのまま本国や衛星の方に送れる体制を組んでいたのではないか。

複数のアメリカ当局者の話として、ワシントン・ポストは「気球の一部は、中国空軍の運用によるもので、日本、台湾、インド、ベトナム、フィリピンなどの軍事情報も収集してきた」と。

光学センサーやデジタルカメラ、無線信号、衛星通信など様々な機能を搭載しています。

5つの大陸40カ国以上を監視するための洗練された取り組みがあったのではないか、引き続き分析が行われていくようです。

なぜ、ローテクとも呼ばれる気球に今中国は力を入れているのでしょうか?

1つ言われているのは、警戒管制レーダーで探知がしづらいと言われている点です。

航空機やミサイルなど速いスピードの物体を探知することが目的のレーダーが設定されていますので、漂っている浮遊物は移動速度が遅いですので、目標として識別されない可能性があることを頭に入れて気球に力を入れているのではないか。

また、気球は浮かんでいるものですので、F16戦闘機など、かなり高い能力がないと撃墜することができないと言われているのも逆手にとって、中国は気球に力を入れているのではないかということです。

アメリカの外交・安全保障政策に詳しい明海大学教授の小谷哲男先生は「気球はゴム製のため、通常モードのレーダーではなかなか探知しにくい」と話しています。

気球をレーダーで探知するには、感度を上げる必要があります。安全保障を考えるとこのレーダーの感度をアメリカは上げていく必要があるのかもし…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230213-6067695)

▼TBS NEWS DIG 公式サイト https://ift.tt/eXSfHZW

▼チャンネル登録をお願いします!
http://www.youtube.com/channel/UC6AG81pAkf6Lbi_1VC5NmPA?sub_confirmation=1

▼情報提供はこちらから「TBSインサイダーズ」
https://ift.tt/AYBMS2x

▼映像提供はこちらから「TBSスクープ投稿」
https://ift.tt/0rERwGc

TBS NEWSカテゴリの最新記事