「国家イベントだから皆でやる」元組織委幹部ら4人を逮捕 「一覧表」を作成し受注調整か 東京五輪談合｜TBS NEWS DIG
400億円規模の経費に疑問符が付くことになった東京オリンピック・パラリンピックの談合疑惑。きょう、元組織委員会幹部らが逮捕される重大局面を迎えました。
組織委運営局元次長 森泰夫容疑者（2019年）
「私らの使命というのは、オリンピック・パラリンピックの大会の成功ということ」
大会の成功を「使命」と語った組織委員会大会運営局の元次長・森泰夫容疑者（55）。ほかにも電通のスポーツ局長だった逸見晃治容疑者（55）ら受注業者の幹部3人も東京地検特捜部に逮捕されました。
森容疑者らは東京オリンピックのテスト大会と本大会の会場運営などをめぐり、2018年に行われた入札で受注する業者を決めた疑いが持たれています。
400億円規模といわれる巨額事業の裏で何が話し合われたのでしょうか？
落札業者の担当者
「オリンピックという国家イベントだから、電通も組織委員会も最初から『（広告会社や下請け業者）みんなでやる必要がある』と言っていた」
複数の関係者によりますと、森容疑者らは入札でマイナーな競技に手をあげる業者が出ず、準備が遅れることを懸念していたといいます。
森容疑者と電通担当者は入札の前の年である2017年の夏頃には、業者側の意向などの調査を開始し、「一覧表」を作成して、受注業者を決めていたとみられます。
組織委員会関係者
「一覧表には下請けの名前まで記されていた。実際には孫請けまで業者が決まっていて驚いた」
組織委運営局元次長 森泰夫容疑者（2019年）
「中学、高校、大学と陸上をやっておりましたので」
鉄道会社の勤務を経て、陸連=日本陸上競技連盟で幹部をしていた森容疑者。
日本陸上競技連盟 尾縣貢会長
「本人も非常に上昇志向の強い人でしたので、努力を続けておりました」
数多くの大会を手がけ、組織委員会に移るとノウハウがない都庁からの出向者らをリードする形でテスト大会の準備を進めたといいます。
日本陸上競技連盟 尾縣貢会長
「陸連から出向している職員がこの件に関与しているとすれば、誠に申し訳ないことだと思っております」
特捜部は森容疑者と業者のやりとりの解明をすすめるものとみられます。
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