【江ノ電】71年ぶりダイヤ改正へ 地元住民“困惑”染みついた12分間隔
鎌倉から藤沢までをつなぐ「江ノ島電鉄」のダイヤが71年ぶりに変わります。これまで12分間隔で走っていた電車を、3月18日から本数を減らし、14分間隔で運行することを発表したのです。地元の人からは、「生活のリズムがずれる」など困惑の声が上がっています。ダイヤ改正の狙いは…?
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街中や海沿いを走り、沿線には日本屈指の観光エリアが…。鎌倉から藤沢までをつなぐ「江ノ島電鉄」、通称“江ノ電”がこの春から変わります。
江ノ島電鉄・総務部 阿由葉圭介総務課長
「ダイヤ改正をいたします」
これまで12分間隔で走っていた電車を、3月18日から本数を減らし、14分間隔で運行することを発表したのです。12分間隔でなくなるのは、71年ぶりです。
江ノ島電鉄・総務部 阿由葉圭介総務課長
「駅での停車時間を見直すことで、回復力を持たせるダイヤに改正します」
始発や終点の駅での折り返し運転をする際に、2分の余裕を持たせ、これまでギリギリだった乗客の乗り降りや、乗務員の入れ替えを確実に行い、列車の遅延を防ぐ狙いがあるといいます。
その一方で、江ノ電はこれまで、深夜・早朝を除き12分間隔で走っていたので、時刻表はどの時間帯を見ても同じ数字が並び、わかりやすくなっていました。しかし、14分間隔になることで時刻表はバラバラになります。
50年以上、江の島周辺で生活する「丸だい」二見将幸店主は、「『12分間隔・1時間に5本』というのは、本当に体に染みついていると言ってもいいぐらいのリズム・パターンなので、生活のリズムがずれちゃうと」と戸惑いを隠せません。
江ノ電を利用する高校生
「藤沢駅でぴったり、いつも12・24・48と刻まれていたんですけど、それが14分間隔なんで」
――時刻表見たことある?
江ノ電を利用する高校生
「ないです」
12分間隔で運行する江ノ電に、“ある共通の呼び方”をしていたという高校生もいました。
高校生
「LINEとかでも、『じゃあ明日は、みんな8えので』とか」
「7時とか8時とかぴったりの時は『7えの』とか『8えの』って呼んでた」
藤沢駅から乗る場合、現在の12分間隔だと、毎時間0分ぴったりに電車が出発します。その電車を、例えば7時だったら「7えの」、8時だったら「8えの」と呼んでいたといいます。
高校生
「なくなると考えたら結構、不便なのかなと」
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駅前のカフェでも、困惑の声が上がっています。
IMOS cafestand 川島純司店長
「お客さんに乗れる電車の時刻が、前まですんなり言えていたのを、もう1回覚え直さないといけない」
ただ、「12分間隔」から「14分間隔」に変わることで、ちょっとした期待もあるようです。
IMOS cafestand 川島純司店長
「14分空いてくれたら、『コーヒー1杯飲んでいこうかな』と思ってもらえる可能性は少し上がるかなと」
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沿線の飲食店でも、期待の声が上がっています。客席の目の前を走る江ノ電が魅力の店「ヨリドコロ」では、江ノ電を利用してくる予約客が多く、遅延してしまうと、たびたび混乱してしまっていたといいます。
ヨリドコロ 西口瑞季さん
「今回、それ(遅延)を解消するためのダイヤ改正ということなので、いいふうにつながっていくのかなと」
江ノ島電鉄は「地元の住民や観光でお越しのみなさまに、安心してご利用いただける鉄道を目指していく」としています。
(2023年1月23日放送 「news every.」より)
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