“インフレ手当”も賃上げは「勇気いる」春闘どうなる?経営側の方針は(2023年1月17日)

“インフレ手当”も賃上げは「勇気いる」春闘どうなる?経営側の方針は(2023年1月17日)

“インフレ手当”も賃上げは「勇気いる」春闘どうなる?経営側の方針は(2023年1月17日)

間もなく始まる春闘。経団連は17日、経営側に求める基本方針を発表しました。

富山県の会社では、全社員に一律で、5万円の“インフレ手当”支給を決めました。ただ、“賃上げ”となると、経営者にとっては難しい課題です。
日本空調北陸・西川博志社長:「1回、上げると、なかなか下げることができないので、“賃上げ”は経営者としては、勇気がいりますよね」

来週、事実上のスタートを切る春闘。
経団連・大橋徹二副会長:「物価を重要な要素の1つとして見ていただ、“社会的責務”として、人への投資をやっていく。経営者側というのは、やっぱり賃金を引上げていこうと、みなさんずっと思っている。賃金引上げのモメンタムを大事と思っているのは、間違いないと思う」

労働組合を束ねる『連合』は、定期昇給も含めた5%程度の賃上げを求めていますが、現実はそう甘くはないようです。民間の予測によりますと、今年の見通しは平均で2.85%。経団連の方針でも、5%はこれまでの実績と「かい離が大きい」として、難しいとの見方です。

こうしたなか、岸田総理は「物価の上昇率を超える賃上げ」を掲げています。

65年続く金属加工・溶接を行う工場。こちらの会社では、7年連続で賃上げを行っています。IT企業に勤めた経験がある3代目の佐藤さん。数千にも及ぶ部品の仕入れ先を見直し、材料費などを抑制。さらに、若手社員がSNSを使って、個人客などの開拓をはかり、売り上げをアップ。赤字から脱却し、2~3%の賃上げを実現できました。
佐藤製作所・佐藤修哉常務:「弊社で言うと“若い人材”。会社全体で、頑張ってる若い人と一緒にやっていこうという気持ちが生まれている」
入社3年目の社員:「少しずつ(給料が)上がってきてるのは実感している。賃上げされていることによ佐藤製作所って、ほかの業務も頑張ろうと思える」

ただ、足元では材料費が1.5倍から約2倍に上昇。厳しい状況が続いています。今後も、2~3%の賃上げは、維持していきたいとしていますが、それ以上は簡単ではないと話します。
佐藤製作所・佐藤修哉常務:「5%は未知の数字なので、いますぐこれをやれば実現できるというビジョンはない。常に新しいお客さまを獲得するような営業努力をして、仕入れ先を見直す地道な企業努力をして、社員が一生懸命、働ける環境が大事。そういう環境づくりに会社がどれだけ投資できるかが重要」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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