【消防庁の総合指令室を取材】119番通報「過去最多」も約2割“緊急性なし”

【消防庁の総合指令室を取材】119番通報「過去最多」も約2割“緊急性なし”

【消防庁の総合指令室を取材】119番通報「過去最多」も約2割“緊急性なし”

東京消防庁によると、去年の119番通報の件数は103万件を超え、過去最多を更新しました。救急の現場で何が起きているのか、消防庁の総合指令室を取材しました。

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東京・昭島市の国道で先月29日、横転してフロント部分などが大破した救急車が撮影されました。警視庁によると、東京消防庁の救急車が横転し、救急隊員3人が軽いけがをしましたが、車内のドライブレコーダーには、運転席と助手席の隊員が事故直前に居眠りする姿が映っていたということです。

事故直後に現場にいた人
「救急車でなくてもあんな事故の仕方しないから、(駆けつけた)救急隊員の話を聞いていると『激務だ』という話をしていた」

東京消防庁によると、3人の救急隊員は事故前日の午前9時から、発生までの約17時間、ほぼ休みなく出動していました。

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救急の現場で今、いったい何が起きているのか…東京消防庁の総合指令室にカメラが入りました。119番通報が絶え間なく寄せられています。

通報者
「朝9時に転びまして、家の中で。腰を強打して、今現在、動けないんですけど」

指令員
「救急車向かいますので」

去年から長引く新型コロナウイルスの“第8波”に関連した通報もあります。

通報者
「ちょっと、彼氏なんですけれども、ものすごいせきとか熱とか、いろんな症状で」

指令員
「コロナにかかっていたり、接触していたり、そういったことは?」

通報者
「コロナにはなってます」

東京消防庁によると、去年の119番通報の件数は103万6645件で、現在の統計システムとなった2015年以降で最多を更新しました。このうち救急の出動件数も、87万2101件と過去最多となっています。(※いずれも速報値)

新型コロナの感染拡大のほか、夏に熱中症の搬送が多かったことなども大きな要因となっているといいます。

東京消防庁・総合指令室 藤野祐三司令補
「今は119番通報が鳴り続けておりますので、指令が終わったらすぐまた次の119番通報に対応する状況が続いていて、今までにはないことです。(通報が多いと)休憩時間を削って、119番通報対応をしているところもある」

総合指令室には、次のような通報も入ってきました。

通報者
「細い道路に工事現場の車が、朝からずっと置きっ放しなんですよ。通りづらいので」

指令員
「そうしたら119番ではなくて110番か、工事現場の人に聞いてみてもらっていいですか」

通報の約2割は、こうした緊急性のない内容だったといいます。東京消防庁は119番通報の適切な利用と、救急相談センター「#7119」などの活用を呼びかけています。
(2023年1月17日放送「news every.」より)

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