背景に…”街づくりの努力” 「2023年に行くべき世界の52カ所」 岩手・盛岡市を選出(2023年1月17日)

背景に…”街づくりの努力” 「2023年に行くべき世界の52カ所」 岩手・盛岡市を選出(2023年1月17日)

背景に…”街づくりの努力” 「2023年に行くべき世界の52カ所」 岩手・盛岡市を選出(2023年1月17日)

 アメリカのニューヨーク・タイムズ紙が「2023年に行くべき世界の52カ所」を発表した。その一つに、岩手県の盛岡市が選ばれた。そこには、盛岡市による“街づくりの努力”があった。

■2位の盛岡市「歩いて楽しめる街」

 米・テネシー州から:「(Q.なぜ盛岡へ来たんですか?)ニューヨーク・タイムズの記事を見ました。2023年に行くべき52の場所に入っていたからです」

 アメリカのニューヨーク・タイムズが12日に発表した、毎年恒例のおすすめの旅行先。イギリスの首都ロンドンに続き、2番目に紹介されたのが、岩手県の盛岡だった。

 なぜニューヨーク・タイムズは盛岡を選んだのか?東京から新幹線で数時間で行ける利便性などが理由だ。さらに…。

 米「ニューヨーク・タイムズ」紙:「大正時代に建てられた和洋折衷の建築や現代的なホテルのほか、伝統的な旅館がある。城跡も公園になっていて、歩いて楽しめる街だ」

■ライター「かわいらしく優しく…」

 選出については、旅行ライターおよそ100人が推薦し、世界中から52の場所が選ばれるという。ライターの一人に話を聞いた。

 ニューヨーク・タイムズに寄稿した クレイグ・モッドさん:「すごくかわいらしくて、優しくて、一人も嫌な感じの人はいなかった」

 日本に住んで23年になるクレイグさん。おととし、盛岡を旅行したという。

 クレイグさんは、名物「わんこそば」や「コーヒー豆」にこだわった喫茶店など、この街の“食”についても紹介している。

■地盤が強いため…“古い建物”残る

 市では、古い街並みを残すため、2018年から取り組んできたことがある。それが…。

 盛岡市役所 都市整備部・小笠原裕光部長:「盛岡で独自の“歴史的風致維持向上計画”を定めて、将来にわたって維持・保全していく。国からも補助をもらいながら、施設の改修などに取り組んでいる」

 なぜ、盛岡には古い建物が残っているのか?そこには“ある理由”があった。

 小笠原部長:「東日本大震災の時も(盛岡は)地盤が非常に強いところで、建物の倒壊も免れて、しっかり残った。江戸時代、大正、明治と色んな時代の建造物が街中に綺羅星(きらぼし)のように。歩いて楽しいエリアがあるので、評価を頂いた」

■推薦した記者「隠れた宝石のような街」

 どうして選ばれたのか見ていく。今回、ニューヨーク・タイムズが選んだ52カ所には、アジアからは台湾の台北やブータンなど有名な観光地が選ばれるなかで、日本からは盛岡と福岡の2カ所が選ばれた。

 この盛岡が選ばれた理由として、推薦した記者であるクレイグさんは、盛岡を「隠れた宝石のような街」と表現。小さな目立たない街なのに、将来の魅力をすごく感じたと率直にその印象を話している。

 ニューヨーク・タイムズは、大正時代に建てられた和洋折衷の建物、モダンなホテルや古い旅館が残り、盛岡城跡公園も魅力的で「歩いて楽しめる街」と伝えている。

■2018年から“外国人客を増やす努力”

 ただ、実際のところ、盛岡市というのは新型コロナの感染拡大前、年間の観光客はおよそ500万人。一方で、外国人の観光客はおよそ5万人にとどまっていた。

 そうしたなか、盛岡市が外国人の観光客を呼び込もうと施策の一つとして力を入れてきたことがあった。

 市の都市整備部・小笠原部長によると、市は2018年から「歴史的まちづくり計画」をスタートした。

 特に盛岡駅から東に3キロほどのコンパクトなエリアに多く残る歴史的建造物の保存や景観を維持して、「歩いて楽しむまち盛岡」としてきた。今回は、それがずばり当たったということだろうか。

■建造物の多くは“個人・民間の所有物”

 ただ、そこまでには苦労もあったということだ。

 小笠原部長は、個人や民間が所有する歴史的建造物の権利関係を市がクリアするのに非常に苦労した。そのうえで建物をリフォームして、さらに耐震補強もしなければならなかったという。

(「大下容子ワイド!スクランブル」2022年1月17日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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