「自分が嫌いな自分ではいられない」劇作家の“性行為強要”訴える裁判始まる 俳優が実名告発に込めた決意 劇作家側は争う姿勢|TBS NEWS DIG

「自分が嫌いな自分ではいられない」劇作家の“性行為強要”訴える裁判始まる 俳優が実名告発に込めた決意 劇作家側は争う姿勢|TBS NEWS DIG

「自分が嫌いな自分ではいられない」劇作家の“性行為強要”訴える裁判始まる 俳優が実名告発に込めた決意 劇作家側は争う姿勢|TBS NEWS DIG

劇作家の谷賢一さんから「性行為を強要された」などと俳優が訴えた裁判が東京地裁で始まりました。性被害を実名で告発した俳優はJNNの取材に、「黙っていることが他の被害者を生むことになるかもしれない」と語りました。

生き生きとした表情で演技する、俳優の大内彩加さん(29)。きょう午前、東京地裁に現れた彼女の表情は一転して厳しいものでした。

大内さんは、所属する劇団を主宰する谷賢一さんから「性行為を強要された」などとして、550万円の損害賠償を求める訴えを起こし、きょう一回目の口頭弁論に臨みました。

大内さんは2018年7月、劇団員らと飲酒した後、谷さんから「終電を逃したからお前の家に行く」と言われ、その後、自宅で性被害にあったと訴えています。

性被害を告発した 俳優 大内彩加さん
「怖くて怖くて仕方なくて、とにかく『やめてください』ともがいて。(自分が)汚い人間だと思われるんじゃないか、私が周りに責められるんじゃないかという恐怖があった」

谷さんは、原発事故を描いた「福島三部作」で“演劇界の芥川賞”とも呼ばれる岸田國士戯曲賞を受賞するなど、実力派の劇作家として活躍。

福島出身で、高校生の時に被災した大内さんは「ふるさとの福島で開かれる演劇祭に携わりたい」という思いから、谷さんの劇団のオーディションを受けたといいます。

念願がかない劇団員になった大内さんでしたが、稽古の休憩時間に胸を触られるなど日常的にセクハラを受けるようになったと語ります。

谷さんから送られたLINE(2021年3月)
「大内くん、彼氏できたんだってね…勝手におっぱい触ってごめんね…また触っていいときあったら教えて下さい触りたいです…」

先月、大内さんはこうした状況をネット上で実名で告発しました。

俳優 大内彩加さん
「黙っていることが私自身許せなくなってしまった。自分が嫌いな自分ではいられないと思った。私が黙っていることが谷さんの他の人への加害を助長するのであれば、私も加害者と一緒だと思った」

これに対し、谷さんは「事実無根および悪意のある誇張に満ちている」とホームページで反論。取材にも次のように回答しました。

谷賢一さん
「裁判の中で主張立証を尽くす所存です」

きょうの裁判でも、谷さん側は争う姿勢を示しました。

一方、性被害を訴えた後、大内さんには匿名の誹謗中傷が相次いでいるといいます。

俳優 大内彩加さん
「『売れていない女優のくせに』 『さっさと死ね』という言葉が届きました。被害を受けて声を上げてもセカンドレイプのような言葉が飛んでくるのであれば、(被害にあった)他の人たちも傷つくと思う」

「演劇業界からこれ以上被害者を出したくない」。こう考え、訴えを起こした大内さん。今後、自ら法廷に立ち、意見を述べる予定です。

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