【独自】緊急着陸便 乗客が語る“緊迫の一部始終”…ジェットスター機に“爆破予告”(2023年1月9日)
7日、成田発・福岡行きのジェットスター機が爆破予告を受けて、中部空港に緊急着陸しました。当時の乗客が取材に応じ、一部始終を語りました。
■離陸17分前に“爆破予告”…情報届かず離陸
緊急着陸したジェットスターの旅客機から乗客が次々と避難し、滑走路は騒然とします。
緊急着陸した便の乗客:「本当に機体が危ないのかと思って、すごく不安でした」「その時は、嘘か本当か分からない状況で、ちょっと気が動転するっていうか。どうしようってなりました」
3連休の初日となる7日午前6時すぎ。成田から福岡に向かう予定のジェットスター501便には、180席に対して乗客136人・乗員6人が乗っていました。
緊急着陸した便に搭乗 パク・ソンジェさん:「皆、朝の飛行機だったので、眠そうだった感じしかなかった。旅行とかの感じで、乗っていた」
こう語るのは、韓国から福岡に来る両親に会うため、この便に乗っていたパク・ソンジェさんです。
機体が離陸する17分ほど前、成田空港のインフォメーションセンターに英語で電話が入りました。
しかし、その情報はジェットスターには届かず501便は離陸。ジェットスターが連絡を受けたのは、離陸から18分後のことでした。
501便に爆破予告が伝わり、501便が中部空港に目的地を変更したのは離陸から43分後でした。この時、爆破予告からはすでに1時間が経過していました。
■“爆破予告”から1時間30分後…乗客が脱出
乗客のパクさんが爆破予告を知ったのは…。
パクさん:「機長から『この飛行機に爆弾の情報がありました』と。着陸する本当に直前に放送して、すぐ着陸しました。地面と接地する時のことです」
真相を知らされたのは、車輪が滑走路に着く寸前だったといいます。
他の乗客によると、着陸寸前までは「不具合のため、予定地を変更する」と説明を受けていたといいます。
パクさん:「『嘘でしょ』って信じられない人もいたし。私は『訓練じゃないかな』という気持ちが大きかった」
そして、機体が完全停止した4分後、乗客が脱出を開始しました。
パクさん:「(客室乗務員が)入り口を開けて、その後に『荷物はこのまま置いて脱出して下さい』って、アナウンスしながら(脱出の)案内していました」
爆破予告から1時間30分、乗客はようやく脱出できました。
パクさん:「(乗客が)半分くらい降りた後に『離れて下さい』って案内で、(機体から)もっと離れる感じになりました。皆、荷物置いたまま脱出したので、『荷物どうなんだろう』って感じで。3~10メートルの距離にいて、『もっと離れて下さい』って、20メートルくらい離れた感じ」
■分からないことだらけ…“長い待機”疲れ
脱出後は…。
パクさん:「人数のチェックをしました。(チェックは)15分くらい。早いんですが、結構寒いので。コートとかも全部機内にあったので」
乗客はバスで空港の建物に移動しましたが、「いつ帰れるのか」「荷物はどうなるのか」など、分からないことだらけだったといいます。
乗客の待機スペースには、携帯電話の充電器が設置され、軽食が差し入れられました。しかし、映像を見ると、うつむく乗客の姿も見られ、長い待機時間に乗客たちは一様に疲れた様子です。
パクさん:「荷物の検査を全部。安全性をチェックしなければいけないので、時間がかかりますよって。『もっと早く出たいんですけど、できますか?』と問い合わせする人もいましたけど。『正直、どのくらいかかるか分からないので、後で案内します』とかそんな感じだった」
■“爆破予告”ドイツから発信か…対応に課題も
そのころ、滑走路では、機内で爆発物の捜索が進められていました。
中部空港は滑走路を閉鎖。警察が機内や荷物を一つひとつ調べました。結局、爆発物は発見されず、午後0時15分に空港では運航が再開されました。
しかし、乗客にはまだ受難が続きます。パクさんが荷物を受け取れたのは、午後6時30分ごろ。そこから、改めて飛行機を予約し、福岡に向かいました。
パクさん:「福岡に着いたのは、午後9時くらいですね」「(Q.本来の到着時間は?)朝9時くらいですね」
本来の予定より12時間遅れで福岡に到着したパクさん。それまで気掛かりだったのが…。
パクさん:「元々、韓国から両親が来て、福岡で会う予定だったんですけど。両親は日本語ができない。それがずっと心配だった」
爆破予告の電話はドイツから発信されたとみられていて、警察は威力業務妨害の疑いで捜査を進めています。
幸い爆発物は見つかりませんでしたが、緊急時の対応に課題も浮かび上がっています。
(「グッド!モーニング」2023年1月9日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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