【ウクライナ侵攻】ウクライナ軍攻撃 携帯の電波で拠点“特定”
ロシア軍による侵攻が続くウクライナでは、年末年始も激しい攻防が行われていました。
ウクライナ東部ドネツク州のマキイウカでは、見渡す限りがれきの山が広がっていました。この場所にあったのは“ロシア軍の拠点”です。
ロシア国防省によると、ウクライナ軍が1日にロシア軍の拠点を攻撃し、89人が死亡したとしています。ロシア軍が多数の犠牲者が出たことを公表するのは“異例”のことです。
攻撃を受けた原因について、ロシア国防省は、「大勢の兵士がルールを破って、ウクライナ軍の射程圏内で個人の携帯電話を使用した」と声明を出しました。大勢の兵士が携帯を使ったため、電波で拠点の位置が特定されたとしています。
防衛省・防衛研究所 高橋杉雄室長
「戦争が始まった当初に（ロシア側が）携帯電話を使っていたら、電波がつかまって狙い撃ちにされたことが結構あった。以後、携帯の使用は禁止されているはずですが…」
ではなぜ、その拠点で携帯が使われたのか――。実は、攻撃は新年を迎えた直後、“午前0時1分”に行われていたのです。
防衛省・防衛研究所 高橋杉雄室長
「規律が緩んでいて、年末の挨拶を家族に送るために自分たちでスマホを操作してメッセージを送ってしまった可能性」
ロシアの独立系メディアは、死者の中には動員された予備役が含まれていたと伝えていて、専門家は「兵士が携帯を持ち込んでいた可能性がある」としています。
拠点を特定したウクライナは、アメリカから供与された高機動ロケット砲システム「HIMARS（ハイマース）」を使ってピンポイント攻撃を行ったのです。
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戦争が始まってから、初めて年末年始を迎えました。
1月1日になると、ウクライナ兵士たちは「ウクライナに栄光あれ！」「英雄に栄光あれ！」とコップを掲げました。
ゼレンスキー大統領（去年12月31日の演説）
「我々が『勝利』を得ることを願っています。すべてのウクライナ人の共通の願い事です」
プーチン大統領（去年12月31日の演説）
「私たちは家族のために、そして我々の唯一の祖国ロシアの未来のために前進して『勝利』を勝ち取ります」
プーチン大統領も、1歩も譲らない姿勢を改めて示しています。
(2023年1月4日放送「news zero」より）
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