“鉄塔の倒壊”“樹木で断線”極寒の紋別 また大規模停電…市民「こんなに長いの初」(2022年12月26日)
“クリスマス寒波”で記録的な大雪となっています。北海道紋別市では、鉄塔の倒壊などで大規模な停電が2日連続で発生しました。取材で、この鉄塔は50年以上前に建てられたものであることが分かりました。
■“断続的な停電”で住民不安「3日間も…」
紋別市の隣・興部町では、25日午後8時半ごろも停電が続いていました。
列島各地を襲った“クリスマス寒波”の影響は、25日の夜もありました。
電灯の明かりがついていましたが、消えました。何らかのトラブルが起きて、再びこの辺りで停電が起きたということです。
数分後に明かりは点灯しますが、その30分後にはまた停電となりました。
復旧にあたる作業員:「離れた所で電線切れたら止まっちゃうので」
“断続的な停電”で25日夜も、住民は不安な夜を過ごしました。
住民:「うちだけは3日間、停電しっぱなしなので」「(Q.よく停電する地域?)ないですね、初めてです」「これからまた停電したら、食料がないので購入しました。冷蔵庫(の電気)が消えちゃうので、入れなくていいようなお菓子とか」
■停電のホテル 懐中電灯・ロウソクで業務
25日午前8時、紋別市内のホテルでは、照明のスイッチを操作しますが、照明が点灯しません。再び停電している模様です。水道も出ません。
復旧から半日ほどで、また停電となった紋別市。ホテルのフロントでは、懐中電灯をつけて業務をこなし、キッチンでは、ローソクの火を灯して、宿泊客のために朝食を作っていました。
宿泊客:「自宅が寒さでストーブが使えない状態で、生活ができないので、こちらに泊まっている」
ホテル側も新規の受け入れ客をストップせざるを得ない状況になりました。
従業員:「全く今、準備できていない状況なので。すみません」
■スーパーも甚大被害 廃棄で“被害額100万円超”
市役所では、職員が電話対応に追われていました。
市職員:「被害状況、全世帯で停電の状況になっています」
暖房器具が使えず、車で暖をとるため、ガソリンスタンドには、長蛇の列もできました。
市内のスーパーマーケットは、2回の停電で甚大な被害を受けていました。
スタッフ:「(Q.冷凍食品やアイスは?)廃棄です」
北雄ラッキーシティもんべつ店・大門忠徳店長:「きのう復旧してから補充したんですが。けさ、開店前にまた停電になって。冷凍庫が動いていないので、結局ここで溶かしてしまった」
肉や魚などの生鮮食品も一部廃棄。被害額は100万円以上に上るということです。
大門店長:「時期的にクリスマスで、ケーキとかご予約された客がたくさんいらして。期待されたお客さんに申し訳ないなという思いはあります」
■大規模停電 “鉄塔倒壊”に続き…倒木で断線
2度の大規模停電に見舞われたオホーツク地方。1度目の停電は、23日に起きました。
送電線を支える鉄塔が暴風雪で倒れたため、一時2万4000戸が停電しました。
別の送電線を使うことで、翌日には全面的に復旧しましたが、25日朝、新たに倒木が起きて、この送電線が断線。最大で1万9000戸余りが停電しました。
避難所の市民:「初めて。こんなに(停電が)長いの。我慢してたんだけど、我慢できなくなったもんね」
「暴風雪による鉄塔の倒壊」は、2012年の登別市以来です。当時、北海道電力は、1972年以前に建設された鉄塔に送電線のねじれを防ぎ、着雪を減らす効果のある器具を設置するなど対策をしました。
しかし、今回倒れた鉄塔は、過去に着雪による事故がなかったこともあり、対象外でした。
■漁業にも影響「ちゃんと備えをしておくべき」
今回の暴風雪について、オホーツク海で漁をする漁師は、次のように話します。
湧別町在住の漁師:「風はずっと強かったですね。火曜くらいまでは強そうなんで。そこまで漁ができないっていうのは、なかなかないですね」
養殖しているカキやホタテには発電機で酸素を送って、難をしのいだということです。
湧別町在住の漁師:「いざ停電すると、ストーブは壊れたり、発電機が調子が悪かったり。そうなる前に、ちゃんと備えをしておくべきだなと思いました」
紋別市で起きた大規模停電は、25日午後2時半すぎ、ほぼ復旧しました。
(「グッド!モーニング」2022年12月26日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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