大雪に潜む危険…“立ち往生”“一酸化炭素中毒”逃れる術は?(2022年12月24日)
新潟県魚沼市で除雪車や建設機材を扱う会社に協力を依頼し、実証実験を行いました。“立ち往生”が起きた道路と同じような状況を再現し、検証します。監修をお願いしたのは、自動車学校で雪道講習を担当するインストラクターの中澤さんです。積雪がある道路を多くの車がスリップしながら走行する事で、次第に溝ができます。
自動車学校で雪道講習を担当 中澤正人さん
「車が何度も通過するとこのように(雪道に)溝ができます。この溝が“立ち往生”の始まりです。」
その溝に冬用タイヤを装着した2トントラックが差し掛かり、通過しようとすると…
取材ディレクター
「結構空回りしていますね」
自動車学校で雪道講習を担当 中澤正人さん
「はいタイヤが空回りした様子をスタック現象といいます。どうしても抜け出そうとしてアクセルを強く踏んでしまうので更に溝が深くなって抜け出せなくなってしまいます」
この時の溝の深さは…およそ10センチ
自動車学校で雪道講習を担当 中澤正人さん
「車両の重みとタイヤの摩擦熱で雪が溶けて、更に溝が深くなってしまいます。今回の実験のように、だいたい深さが6センチを超えてしまいますと自力ではなかなか抜け出すのは困難になります。」
このように冬用タイヤを装着していても、決して安心は出来ないのです。
.抜け出すにはどうすればいいのでしょうか?
自動車学校で雪道講習を担当 中澤正人さん
「まずはタイヤの前の雪を取りのぞいたり、また、タイヤが空転してるので、布などを敷き、グリップ力を確保して走破する方法があります。」
また、大雪によって車内では、思わぬ事態を招くことも…。新潟県柏崎市で20日、雪に埋まった車の中で27歳の女性が死亡しているのが見つかりました。死因は『一酸化炭素中毒』。一体何が起きていたのでしょうか?
こちらは、JAFによる実験映像。雪でマフラーが埋まると、排出ガスに見立てた黄色い煙は車の前方に流れていくのがわかります。すると空調の吹き出し口から車内に流れ込み、1分も経たないうちにガスが充満。専門家は排出ガスに含まれる「一酸化炭素」の危険性を指摘します。
日本赤十字北海道看護大学 根本昌宏教授
「一酸化炭素の怖いところはですね、まず、最初は頭痛とかめまいとか、そういったような症状で出てきます。その後、次第に意識が薄れて来ます。/(一酸化炭素は、無色、無臭のため)サイレントキラーという形で、静かに命が失われてしまいます。」
こちらの西村さんは、実際に車内で「一酸化炭素」により、命の危険を感じたといいます。
車内で一酸化炭素中毒になりかけた 西村均さん
「目がしょぼしょぼしたような感じから始まって、少し頭痛がして一酸化炭素やばいかなというふうに感じて、10分おきにアラームを鳴らして、目を覚ますようにして意識を保っていました。」
命を守るためにとった行動は…
車内で一酸化炭素中毒になりかけた 西村均さん
「最初、外に出て、深呼吸をしました。車のエンジンを切って数分置いて風が抜けていい空気が入ってくるのを待つしかないっていう状況で、換気しながら耐えてましたね」
JAFによれば、車内で暖をとる場合、マフラー付近の除雪が重要だとしています。
サタデーステーション 12月24日OA
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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