【取材の裏側】「東京オリパラ汚職」の闇を追う 独自映像に浮かぶ「強い自信」

【取材の裏側】「東京オリパラ汚職」の闇を追う 独自映像に浮かぶ「強い自信」

【取材の裏側】「東京オリパラ汚職」の闇を追う 独自映像に浮かぶ「強い自信」

印象に残る2022年の取材を特集。日本テレビ社会部で検察を担当する城間将太記者と、東京オリンピック・パラリンピックをめぐる汚職・談合事件を振り返ります。元理事に接触した独自映像や、それをつかむまでの取材の裏側に迫ります。

■帰宅後に直撃…「不正はしていない」
城間記者が今年追い続けてきたニュースは、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の元理事が、大会スポンサー企業などから多額の資金を受け取ったとされる汚職事件です。その取材のなかでも特に重要な要素となった映像があります。

今回の汚職事件のキーマンとなった、高橋治之被告の映像です。映像では、城間記者が高橋被告にカメラを向け、迫っています。

――理事の立場で問題があるようなことはしていないですか?

「していない」

――不正なことはしていないですか?

「していない」

■粘り強く帰宅を待って「単独取材」に
7月に汚職事件が報道されると、高橋被告の自宅前には多くの報道陣が集まりました。ただ高橋被告は外出する際、迎えの車に乗り込んで家を出るため、直接取材することはできません。そのため各社、取材が難航していました。

それでも城間記者は高橋被告の認識を聞くため、1人現場に残り続けたといいます。

城間記者
「この時、やり取りを撮影できたのは日本テレビだけだったんです」

佐藤真知子アナウンサー
「城間記者が実際にカメラを回しているということですか?」

城間記者
「そうですね。私が直接カメラを回して、質問もしています」

普段、迎えの車に乗って出かける以外、ほとんど家から出なかったという高橋被告。取材した7月24日は、珍しく自身が運転する車で外出していました。粘り強く帰りを待ったことで、日本テレビだけが高橋被告に話を聞くことができました。

■城間記者「ラストチャンスだった」
城間記者
「本人から直接認識を聞けたのはすごく大きかったので。映像を見て分かると思いますが、大声で『そんなことしていない』と、強い思いをあれだけ大声で主張していたということは、相当な強い自信があるんだなと感じましたね」

その取材の2日後、高橋被告の自宅などに家宅捜索が入ったことで、高橋被告はいっそう報道陣の前に姿を現わさなくなったそうです。

城間記者は「本当にこの時がラストチャンス。(高橋被告に取材できて)良かったと思います」と振り返ります。

その後、高橋被告は4回逮捕・起訴されましたが、単独取材の時から一貫して、「不正はしていない」という主張です。

■新たな展開…「談合事件」も明るみに
城間記者
「汚職事件に関しての捜査は(4回目の起訴で)一区切りしました。それが11月の上旬です。それでこの事件に関しては終わったと思っていたんですが、最近も報道されている、また新しい事件が出てきました」

それが談合事件です。大手広告会社など複数社が、オリンピック・パラリンピックのテスト大会の関連事業に関して談合を行った疑いが新たに浮上し、現在も捜査が続けられています。

佐藤アナウンサー
「今後記者として、どうやって取材に向き合っていこうと思いますか?」

城間記者
「実際この映像の取材を現場でしたのが今年の夏くらいで、まだ半袖ですごく暑いなか待っていたんですけど、そこから事件がずっと続いて、今はダウンコートを着て外で張り込みをするような季節になってしまいました」
「ただそれくらい今回のオリンピック・パラリンピック関連の事件は、かなり大きな広がりを見せています。東京で開催されるということもあって熱狂したという面もあり、そういった国民的行事の裏側にある闇を、今後も検察担当として追っていきたいなと思います」
(2022年12月19日放送「Oha4」より)

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