「手抜いてやるのは本当にまずいので…」車が故障してもすぐに修理できない!? “整備難民”が急増しているワケ|TBS NEWS DIG #shorts
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「整備難民」という言葉、聞いたことはありますか?あなたの車が故障しても修理を断られたり、すぐ対応してもらえなかったりするかもしれません。その理由を取材しました。
■すぐに修理できない!?自動車の“整備難民”急増
女性
「飛び石でフロントガラスにちょっとヒビが入ったんですけど前は持って行ったらすぐ当日やってくれたので、その感覚でいたら長くて3か月以上とは言われました」
男性
「エアコンとか壊れたときになかなか予約とれなくてずっと汗だくで車乗ってたことがあります」
通勤や買い物など生活の足として欠かせない車。故障してもなかなか修理してもらえないと困ってしまいますよね。
近年、技術の進歩やエコ志向で、車の高齢化・長寿命化が進んでいます。
「メンテナンスしながら長く乗るのが当たり前」の時代、整備のニーズは増え続けています。
ところがここ10年ほど整備士の数は減少傾向が続いています。
いまや6割の整備業者が整備士不足を訴えていて、「整備難民」続出の原因となっています。
■自動車整備士 手取り15万円「好きだけじゃ正直きつい」
なぜこんなことになってしまったのか。
国産自動車メーカーのディーラーで働く現役の整備士は・・・
現役の自動車整備士(20代)
「(先輩)整備士がどんどん辞めちゃってるんで(人手が)不足してますね」
男性によると整備士が次々と辞めていく理由は、ほとんどが「給料」。
「自動車整備士」が国家資格であるにも関わらず給料が安すぎるというのです。
現役の自動車整備士(20代)
「(国家資格なのに)正直、見合ってない。1年目、(手取り)15万とか(いまも)17、18・・・本当少ないと16万とかですね。命預けてるので、車なので、失敗はできないので手抜いてやるのは本当にまずいので」
“整備士は命を預かる仕事”と懸命に働いてきた男性。
数万円する工具を自腹で買い、10万円ほどしか手元に残らないこともあったそうです。
この男性も、いまの給料では、結婚しても家族を養っていけないと、整備士を辞めることも考えています。
現役の自動車整備士(20代)
「最初は本当に好きで入ったので、やるぜみたいな感じだったんですけど、6年経つと好きだけじゃちょっと正直きつい。限界ですね」
■整備士は“命を預かる仕事”待遇改善で人出不足解消を
こうした中、待遇改善の取り組みも始まっています。
出張整備を行うこちらの会社。
「エンジンがかからない」との連絡をうけて、翌日には、車の持ち主のもとへ。
出張整備を行う整備士
「働いた分は報酬としてしっかりかえってくるので、とてもありがたいです」
実は、この会社には工場がなく、営業マンもいません。
整備士の手元により多くのお金が渡るよう、コストカットを徹底しているのです。
すぐにでも待遇を改善しなければ「整備士になりたい」という人は
いなくなってしまうかもしれない。
背景にはそんな危機感があるといいます。
Seibii 佐川悠代表取締役
「実態を聞くと時給換算で手取りベースで1000円もいってないようなケースは実際多々ある。車の安心安全を保つ重要な仕事という前提で考えると(給料が)低すぎる」
現在でも人手不足の整備士が、さらに減るとどうなってしまうのか・・・
Seibii 佐川悠代表取締役
「整備難民という言葉もあるぐらい、整備を受ける先がないっていう方は実は(いま)増えていたりします。(さらに整備士不足になると)
未然に整備をしていれば防げたような事故だとか生活に影響が出てくるかなというふうに思います」
命を乗せて走る車。その整備を担う仕事の重要性を考えるときかもしれません。
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