【公園閉鎖】「子どもの声うるさい」きっかけは1軒の家からの苦情(2022年12月8日)
保育園や児童センターなども近く、子どもたちの遊び場となっていた公園の閉鎖が決まりました。きっかけは1軒の家から寄せられた「子どもの声がうるさい」という苦情でした。
廃止が決まった公園。子ども達の姿はなく、ひっそりと静まり返っています。長野市にある「青木島遊園地」。まもなく立ち入ることもできなくなる見込みです。
廃止の理由は「騒音」。子ども達の遊ぶ声がうるさいという近隣住民からのクレームでした。
近隣住民:「子どもだから、ずっと静かにしてろって難しいですよね。ちょっと子どもには酷ですよね」
子どもの声がうるさい…。一体どれくらい苦情が寄せられたのでしょうか。
長野市公園緑地課・平澤智課長:「(Q.具体的に何人くらいの意見だったのか?)我々の方に直接、意見を頂いているのは1軒のお宅ですけども」
苦情を寄せていたのは、わずか1軒。
長野市公園緑地課・平澤智課長:「直接ご意見を頂いているのは1軒のお宅」
公園に隣接する児童センター館長:「(Q.きっかけは1人の住民の声?)そうです。きっかけは、その方の苦情。それが一番のきっかけ」
1軒の苦情で公園が廃止になる…。問題視しているのは地元長野市の小泉市議です。
長野市議会・小泉一真市議:「本当に、こんなおかしいことがあるのかと思うくらいおかしくて。1軒なんですよね、1世帯のクレームなんですよ。そのクレームに対して次々次々、言うことを聞いちゃって」
公園の廃止に反対する近隣住民が市と話し合った際の議事録にも…。
「この理不尽な話に簡単に屈する姿勢が納得できない」。
児童センターの館長によりますと、苦情を寄せている人物は遊んでいる子どもの手を引き、「ボール遊びは禁止だ」とたしなめるなど強硬な姿勢を見せることもあったといいます。
公園に隣接する児童センター館長:「とにかくクレームに対応するのが厳しいと。それもあったのが原因です」
市によりますと、その人物は公園ができる前に家を構えていたとのこと。住み始めた後に住環境が変わったことになります。
一方、周辺には公園ができた後に越して来た人もいます。
近隣住民:「公園があるところで、子どものためにも良いかなと思って(家を)買ったので、それが突然、壊しますと連絡があってちょっとショックでしたね」
果たして、どちらの立場が優先されるべきなのか。
公園の廃止を公表した後、市には廃止に反対する市民からの意見が2件寄せられたといいます。
1件の苦情と、存続を求める2件の意見…。
長野市公園緑地課・平澤智課長:「(Q.なぜ一人の意見をそこまで?)児童センターを使う方は2年間で入れ替えになるが、そこにお住まいの方は、そこで生活をしていかなきゃいけない」
長野市議会・小泉一真市議:「普通はありえない。提案を陳情したって議員が行ったって、そんなことやってくれないですよ。ここまで1人の言うことを聞いちゃうっていうのは、ちょっと考えられない」
小泉市議は今月9日の議会で荻原市長に直接、質問して「問題解決に向けてリーダーシップを発揮してほしい」と訴える方針です。
果たして、この問題…。
元国土交通省公園緑地・景観課長、町田誠さん:「施設の廃止みたいな話はめったに遭遇しない。地方公共団体の責務としては公園を廃止することによって大きな不利益を被る方々が多くあってはいけない。そういうことがないようにして頂くのが望ましいのではないか」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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