【医療事故】大学病院で抜く予定のない歯を“誤抜歯” 患者からの投書で発覚
長崎大学病院で11月、抜く予定とは違う歯を抜く医療事故「誤抜歯」が起きていたことが明らかになりました。医療事故が発覚したのは、院内に置かれている「ご意見箱」への患者からの投書でした。この病院では2019年と2020年にも同様の医療事故が起きていたことなどから、担当した「口腔(こうくう)外科」の診療を原則停止しています。
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長崎大学病院は6日、誤って別の歯を抜く医療事故「誤抜歯」が発生したことを明らかにしました。
会見の冒頭、長崎大学病院の江口晋副病院長は「被害を受けられた患者さんに深くおわび申し上げます」と深々と頭を下げ謝罪しました。
長崎大学病院 江口晋副病院長
「抜歯予定ではなかった右ですね。右側下顎(かがく)の第三大臼歯(親知らず)を誤って抜歯した医療事故が発生いたしました」
大学病院によると、誤抜歯が起きたのは11月8日、30代女性患者の親知らずを抜く手術でした。
元々、左側上下の歯2本を抜く予定でしたが、実際に抜いたのは左右下側の歯2本でした。つまり、右の下側の歯を誤って抜いたということです。
患者からの指摘を受け、担当医が謝罪しました。担当医のほか、口腔外科の診療課長も、この医療事故を把握していたものの、病院内での共有はされていなかったといいます。
医療事故が発覚したのは、院内に置かれている「ご意見箱」への患者からの投書でした。
長崎大学病院 澤瀬隆副病院長
「診療課長含め、主治医も含め、知り得た時点での報告がなかった。私どもが知ったのは、患者さんからの声で初めてそれを知った。これは非常に医療安全上、許しがたいところ」
実は長崎大学病院では、誤抜歯が2020年・2021年に相次いで発生しました。間違うリスクの高い手術は、同じ時間帯の決まった手術室で行うなどの再発防止策をとっていました。
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今回発生したトラブルについて、街の人からは「それはあり得ないですね」「なんでそんなね、違う所を」などの声が上がりました。
東京の銀座池渕歯科では、誤抜歯などのトラブルが起きないよう徹底して行っていることがあるといいます。
銀座池渕歯科 池渕剛院長
「患者には必ず『この歯は、きょうは抜きますね。この場所のこの歯を抜きますね』って、事前に確認した上で抜くようにしています」
レントゲンなどを使って、どの歯を抜くのかなど、患者にきちんと説明することで、ミスやトラブルを防いでいるといいます。
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一方、長崎大学病院は会見の中で「初診の担当医が抜歯を担当し、患者への事前の説明も十分ではなかった」と説明しました。また、口腔外科内に「本質的な問題がある」として、6日から診療を原則停止にしました。再開時期については、未定としています。
澤瀬副病院長は「どのようにして防げるのか、原因究明と防止策が必要かと思っています」と話し、意識改革も含めた立て直しを進めるとしています。
(2022年12月7日放送「news every.」より)
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