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「命に直結するものも…」薬が足りない“ジェネリック”4割が「供給不足」原因は?(2022年12月5日)
いま 薬不足が深刻です。
東京北医療センターの薬剤室では、薬不足の対応に追われていました。解熱鎮痛剤をすり潰しています。
東京北医療センター・池田敦薬剤室長代理:「粉薬が全然入ってこないので、錠剤をつぶして、粉薬しか飲めない患者さんに提供する」
足りないのはこれだけではありません。
東京北医療センター・池田敦薬剤室長代理:「血圧の薬。患者さんが多くいると思うけど、血圧の薬も供給制限がかかったり。抗生物質も入ってこなくなっていて、敗血症や重症肺炎によく使う薬なんですけれど、そういった患者さんにうまく使えないのは心苦しいです」
いつ入荷するかわからない薬が70種類以上に上ります。
東京北医療センター・池田敦薬剤室長代理:「本当に命に直結するような薬もありますので、供給が滞ってしまうと、違う薬にかえざるを得ないので、効果が落ちることもあれば、アレルギーが起こることもあるのは心配」
いま、特に深刻なのは、ジェネリックと呼ばれる“後発医薬品”です。出荷の停止や制限は、3808品目に上り、1年前より約1000品目増えています。
混乱の引き金となったのは、2020年12月。『小林化工』が製造した水虫などの治療薬に、睡眠導入剤が混入した不祥事です。製薬メーカーとしては、最長となる116日間の業務停止命令を受け、薬の出荷が止まりました。その後も、各社の自主点検などで不正が相次いで発覚。さまざまな薬の供給が停止する事態となりました。
生産現場は、どうなっているのでしょうか。
月に約4億錠の飲み薬を製造する後発医薬品メーカー最大手『沢井製薬』の工場。1カ月に生産するのは約60種類。薬ごとの製造ラインは持たず、8つのラインを駆使しています。去年より生産量を増やしましたが、まだ200品目以上が追い付いていません。
沢井製薬・木村元彦生産本部長:「本当にパズルのような生産計画を立てないといけない。よく『この品目たくさん作ってほしい』と来るが、ある品目を増やしたければ、ある品目を減らすしかない」
長引く供給不足には、業界特有の背景もあるようです。毎年の薬価の引き下げで利益が圧迫され、設備投資が進められない現状があるといいます。
沢井製薬・木村元彦生産本部長:「中には7割以上、薬価が下がっている製品もあって、生産コストがいくらだから、この薬価に決めるという仕組みになってない」
さらに、物価高も追い打ちをかけます。
沢井製薬・木村元彦生産本部長:「もう40%以上、光熱費が上がっている。ちょうど来年度の予算を立てているが、電気・燃料関係のコストは今期に比べ、2倍。どう対応していくか非常に大きな課題」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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