ひと月で3大臣が辞任 岸田内閣発足後“最も低い”支持率 窮地と思いきや…(2022年11月21日)

ひと月で3大臣が辞任 岸田内閣発足後“最も低い”支持率 窮地と思いきや…(2022年11月21日)

ひと月で3大臣が辞任 岸田内閣発足後“最も低い”支持率 窮地と思いきや…(2022年11月21日)

 岸田改造内閣の発足から3カ月。異例の事態となっています。わずかひと月の間に後方に並んだ3人が次々と辞任。窮地に陥っているかと思いきや岸田総理自身は、そうでもない…という見方も。

 わずか1カ月足らずの間に、実に3人の大臣が辞任。岸田政権の先行きに暗雲が漂っています。

 岸田総理大臣:「昨日、辞任したたけだ大臣の…失礼。寺田大臣の後任は、松本剛明氏にお願いすることとし、本日所要の手続きを行います。私自身の任命責任について重く受け止めています」

 この週末、ANNが行った世論調査では、岸田内閣の支持率が政権発足後、最も低い30.5%に…。政権運営が厳しくなるとされる危険水域の30%割れ目前まで落ち込みました。

 20日に辞任した寺田前大臣の政治とカネを巡る問題は、先月上旬の脱税疑惑を皮切りに、有印私文書偽造疑惑、領収書偽造疑惑、選挙運動員買収疑惑と次々に浮上。

 岸田総理は早期の成立を目指す第2次補正予算案への影響を考え、審議入りする前日に事実上の更迭を決めました。

 立憲民主党・安住国対委員長:「総理のご決断は私は遅きに失したと思っています。なにせ死んでいる人を会計責任者にする。また最近では運動員買収の容疑が掛けられている。もっと早く事態の収拾に動くべきだったと思います」

 自民党内からも「辞任はやむなし」の声が出ています。

 自民党幹部:「辞めなければ予算委員会が大混乱することは分かっていた。補正予算を早く成立させることを考えれば賢明な判断だったと思う」

 ジャーナリストの後藤謙次氏は、岸田総理の危機管理能力についてこう話します。

 ジャーナリスト・後藤謙次氏:「非常に物事を楽観的に捉えると『何とかなるだろう』という空気が色んな問題でずっと一貫してあるんだと思いますね。葉梨さん、これは一発レッドカードですから、その日のうちにやらなければいけなかった。これが岸田派ということもあったんでしょう。『情に流された』という岸田派の幹部もいました。この点で判断が遅れたと。寺田さんについては『葉梨さんと一緒にやれ』という声が自民党の執行部内にもあったんですね。だけど岸田自身の認識は『まだ頑張れば寺田さんは救われるんじゃないか』と、そういう思いがかえって寺田さんの傷を深くしてしまった。リーダーとしては危機管理という面ではやっぱり大きな疑問符が付くと」

 寺田大臣の辞任を受け、与野党で審議日程が協議され、21日午後、第2次補正予算案が審議入りしました。

 立憲民主党・吉田晴美議員:「3人もの大臣を更迭。前代未聞のドミノ辞任という大失態であり、大臣辞任は今や永田町の風物詩となりました。岸田総理は人を見る目がないのではないでしょうか」

 岸田総理大臣:「国会開会中に大臣が辞任する事態となったことは誠に遺憾であり、私自身、任命責任を重く受け止めております」

 7月の参議院選挙で自民党は大勝。今後3年間、大型の国政選挙がないことから「黄金の3年」を手に入れたと言われた岸田総理大臣。

 ところが、その7月をピークに内閣支持率は下落。危険水域の30%割れ目前となっています。

 ジャーナリスト・後藤謙次氏:「精神的に追い詰められているかとなるとそうじゃないと思うんですね。おそらく通常国会が召集される1月に、党役員を含む大きな人事を考えているんだと思いますね。来年5月19日のG7広島サミットの後の衆議院解散というもの視野に入ってくると。つまりやる、やらないは別にしてですね、人事権とそれから解散権、この2つの権限を駆使できる状況に身を置いたということが、おそらく岸田さんの自信につながっているだと思います」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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