なぜこのタイミング?寺田稔前総務大臣「政治とカネ」疑惑で更迭 岸田政権1か月で閣僚3人“辞任ドミノ”|TBS NEWS DIG
「政治とカネ」の問題で更迭された寺田稔前総務大臣。なぜこのタイミングでの更迭だったのでしょうか?そして後任に松本剛明元外務大臣が選ばれた理由は?
■1か月で官僚3人"辞任ドミノ"
ホラン千秋キャスター:
寺田前総務大臣が"政治とカネ"の問題を発端に更迭という形になりました。これで、閣僚が3人辞任したということで、止まらぬ"辞任ドミノ"。岸田政権はこのあとどうなってしまうのでしょうか?改めて、寺田前総務大臣が追及された内容などを見ていきましょう。
地元後援団体の政治資金収支報告書をめぐってです。例えば、すでに亡くなった人を会計責任者として記載したり、寺田さん本人から600万円借り入れたにもかかわらず、記載しないなど"政治とカネ"問題が次々と発覚していました。
これをうけて11月20日夜、岸田総理が寺田さんを更迭しました。
相次ぐ閣僚の辞任について21日、岸田総理は「閣僚辞任について、私自身の任命責任について重く受け止めています。山積する課題へ取り組みを進めていくことで、職責を果たしていきたい」と話しています。
ではなぜ一転して辞任となったのか。
18日の時点では寺田さんは「(自民党内などから)直接私に対して『辞任しろ』という方はございません。引き続き職責をしっかりと果たす中で、内閣を支えていきたい」と話していました。
更迭となった20日も午前11時40分ごろの段階では、記者から「辞任しないという考えに変わりないですか?」という問いかけに対して、寺田さんは「はい」と答えていたのです。しかしこの8時間、更迭という形になりました。
20日午後7時45分ごろ、寺田前総務大臣は「私の政治資金の問題が(国会審議の)差し障りになってはいけないと辞表を出させていただいた。岸田内閣を支え、政策を前に進めたい」と話していたのです。
一体なぜこのタイミングで更迭となったのか、TBSスペシャルコメンテーターの星浩さんにお話を伺いました。星さんは「寺田氏は岸田総理の側近。外遊前は、年明けの"内閣改造"でしのげると安易に考えていたが、外遊中に新たな疑惑が浮上。旧統一教会の被害者救済法案など重要法案の審議を停滞させないためには、このタイミングしかなかったのでは」と話されています。
閣僚の辞任は、寺田さんで3人目となりました。
1人目は、山際前経済再生担当大臣。旧統一教会との関係が次々と明らかになったことから10月24日に辞任。そして法務大臣のポストを"死刑のはんこを押す地味な役職"と発言し、葉梨前法務大臣が11月11日に辞任。そして寺田前総務大臣が"政治とカネ"問題が次々と明らかになり、20日に辞任と3人目になるわけです。
井上貴博キャスター:
これだけ短期間に3人の大臣が辞めるのは極めて異例です。ここまでくると、大臣ご本人の資質はもちろんですけど、やはり岸田総理の任命責任、資質、リーダーシップが問われてしかるべきなのかなと思いますし、岸田内閣の終わりの始まりなのかなとすら感じてしまうところがありますが、どう感じていますか?
教育アドバイザー 清水章弘さん:
おっしゃる通りです。要するに、内閣の支持率を30%切ってしまうと危険水域なんて言われますけれども、30%を実際切ってしまった瞬間も見られましたし、終わりの始まりという言葉が適切かわかりませんけれども、状況が一変してきたなという感じはしますね。
井上キャスター:
歯止めがかからないといいますか、そういったところは感じませんか?
教育アドバイザー 清水章弘さん:
まさに1人辞めて、2人辞めてと辞任ドミノ。それまで出てなかったというのもあると思うので、国会の審議中に今しかないというタイミングで倒れていったのはもちろんあると思います。しかし、ここからどう続いていくのか、次がもしあるのであれば、さらにその心配は募りますね。
井上キャスター:
元々8月に内閣改造問題を点検して新たな布陣で、だったはずなんですよね。
■新総務大臣は伊藤博文の子孫
ホランキャスター:
では、寺田さんの後任となった松本剛明新総務大臣(63)は、一体どんな方なのか見ていきましょう。
衆議院、兵庫11区で当選は8回、自民党の麻生派に所属しています。経歴を見ていきますと、2000年に衆議院選挙初当選ということです。当時、民主党から当選したということです。そして民主党政権では、2009年に衆議院議院運営委員長を務めたり、2011年には外務大臣などを務めた方です。そしてそこから2015年、離党し無所属になった後、2017年に自民党に入党。そして麻生派になるというわけです。
なぜ松本さんが新大臣に選ばれたのか。
星さんは「政策にも精通している人物なので、即戦力として期待されている。松本新大臣は初代内閣総理大臣・伊藤博文氏の玄孫という伝統ある家柄。麻生副総裁の"お気に入りの人物"である。屋台骨の麻生派に配慮したのでは」と話していました。
井上キャスター:
何か一つ問題が起きると、やめろやめろと国会の審議がそちらの方に傾いてしまう。でも本当に重要なのは、旧統一教会関連の法案…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20221121-6053276)
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