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奈良市女児誘拐殺人事件から18年 当時小1女児の父親が手記公表 「子ども達の笑顔が溢れる社会を」
2004年に起きた奈良市の女児誘拐殺人事件は17日、発生から18年となり、当時小学1年生だった女の子の父親が手記を公表し、胸の内を明かしました。
この事件は2004年、小学1年生だった有山楓(かえで)ちゃん(当時7歳)が下校途中に誘拐され、翌日、遺体で見つかったものです。
事件発生から18年となる17日、楓ちゃんが通っていた小学校では追悼集会が開かれ、事件当時の校長が遺族に贈った鐘を打ち鳴らし、楓ちゃんの冥福を祈りました。
また、楓ちゃんの父親・茂樹さんが手記を公表しました。全文は次の通りです。
「楓が事件にあって18年が経(た)ちます。昨年末、初めて公の場で事件について話しました。楓との思い出、自分の中に閉じ込めていた感情等(など)を話していると、改めて楓の存在、喪失感の大きさを感じました。17日も『いってきます。お仕事がんばってね』とメールを送ってくれ、学校へ行った楓。いつも通りの生活が簡単に崩れさるなんて思いもしませんでした。友達と話すこと、大好きなダンスを踊ることも自転車やブランコに乗ることも出来なくなり、楓の嬉(うれ)しそうに話す姿、笑顔を見ることがもう二度とできません。そんな思いの私へ、楓は寂しがらないようにと沢山(たくさん)の出会いをプレゼントしてくれました。楓が被害にあった現実は変わることはありません。それでも多くの人が楓を知り、生きた7年間を覚えてくれていることが私たち家族にとって幸せなことなのだと感じます。子ども達が被害にあわないよう、地域や学校、行政や警察の『かけがえのない命』を守る活動が継続されています。きっと楓も一緒に見守り活動に参加し、新たな出会いをしているのだろうと思います。子ども達の笑顔が溢(あふ)れる社会を心から願います。 有山 茂樹」
この事件で逮捕された小林薫元死刑囚は、弁護側の控訴を自ら取り下げて一審の死刑判決が確定し、2013年、刑が執行されました。
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